職人BASE

職人BASEインタビュー:現場を支える側から、育てる側へ ― 響映で描く“次のステージ”

長年フリーランスの音響エンジニアとして、数々のイベント現場を支えてきた渡辺さん。
「これまで培ってきた経験を、次の世代に伝えていきたい」――そんな思いから、新たな環境への一歩を決意しました。

職人BASEを通じて出会ったのは、音響・照明・映像・演出など空間演出をトータルで担う株式会社響映。
契約社員から正社員へとステップを踏み、今ではホテル常駐チームの中心として若手育成にも携わっています。

今回は、渡辺さんと採用を担当した小田嶋さんに、職人BASEの桑原がお話を伺いました。

 

ご紹介

 

株式会社響映 小田嶋さん(写真左)

京都本社を拠点に全国展開する響映の東日本エリア採用担当。
現場をまとめる人材を求め、職人BASEを活用して関東エリアの採用を強化。

響映に入社した 渡辺さん(写真中央)

長年フリーランスの音響エンジニアとして活動。
職人BASEを通じて響映に契約社員期間を経て、3か月後に正社員登用。
現在はホテル常駐チームで若手育成にも携わっている。

職人BASE 担当 桑原(写真右)

求職者と企業をつなぐキャリアアドバイザー。
今回の紹介から採用までを担当し、“安心して働ける出会い”をサポート。

 

ホテル常駐の技術職として、新しいスタート

 

桑原:まずは現在のお仕事について教えてください。

 

渡辺:今年6月から響映で働いています。最初の3か月は日額契約社員として勤務し、8月に正社員になりました。横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズに常駐していて、音響を中心に、照明・映像など幅広く担当しています。

入ってすぐにチーフに丁寧にフォローして導いていただき、2週間ほどでオペレーションを任せてもらえるようになりました。若手も多い職場なので、これまでの経験を少しでも伝えられたらと思っています。

 

小田嶋:私は東日本エリアの採用を担当しています。
もともと職人BASEの導入は京都本社からスタートしていたんですが、関東エリアでも現場に即した採用を進めたくて、私たちのチームでも利用を始めました。響映は、ホテル常駐チームとイベント現場の両方を抱えていて、幅広いスキルを持つ人材が求められるんです。

 

フリーランスから転職を考えた理由

桑原:渡辺さんは長くフリーランスとして音響の仕事をされていたそうですね。転職を考えたきっかけは?

 

渡辺:そうですね。音響の仕事を始めてからもう25年くらいになります。
もともとはPAエンジニアとして展示会やコンサート、企業イベントなど、全国の現場を回っていました。途中で海外に4〜5年滞在したり、震災をきっかけに復興支援の仕事をしたり。音響以外の仕事をしていた時期もあります。そんな経験を通じて、「これまで培ってきた技術や知識を、次の世代に残したい」と思うようになったんです。自分の中にだけ留めておくのはもったいないし、組織の中でチームを育てていくような働き方にも興味がありました。

 

桑原:フリーランスとして自由に働ける一方で、チームで動く魅力を感じたんですね。

 

渡辺:そうですね。それに、コロナ禍の影響も大きかったです。イベントが止まり、現場に立てない時期を経験して、あらためて「現場にいられることのありがたさ」を感じました。
もう一度、チームで舞台をつくる側に戻りたいという気持ちが強くなりました。

 

響映との出会い、「求めてもらっている」と感じた面談

 

桑原:職人BASEに登録されたのはどんなタイミングでしたか?

 

渡辺:もともとは単発の案件を探して登録したんです。たまたま職人BASEから電話をもらって、そこから一気に話が進みました。

担当の桑原さんが「人柄と育成意欲が響映さんに合いそう」と言ってくださって、オンライン面談を設定してくれました。実際にお話してみると、響映の皆さんがとても丁寧で、「求めてもらっている」と感じたのを覚えています。

 

小田嶋:これまでもさまざまな媒体で募集をかけていたんですが、技術職に特化したサイトってなかなかなくて。そんな中で職人BASEを知って「これは良さそうだな」と思っていた矢先に、渡辺さんをご紹介いただきました。

実際に面談してみると、豊富な実績に加えて“自分の技術を残したい”という言葉が印象的でしたね。こういう方は本当に少なくて、「ぜひ助けていただきたい」と思いました。

 

渡辺:面談では、取締役・人事部長・小田嶋さんの3名とお話ししました。それぞれの立場から話を聞いてくださって、お話をする中で具体的に自分が力になれそうな部分を見つけることができました。面談後もすぐに連絡をいただいて、「ここなら安心して働ける」と感じました。

 

3か月の契約社員期間が安心につながった

桑原:今回は3か月間契約社員として勤務し、その後に正社員になられました。実際にやってみてどうでしたか?

 

渡辺:とてもありがたい制度だと思いました。いきなり正社員になるよりも、お互いに相性を確かめられる期間があったのが良かったです。
この3か月は“お試し”というより“理解を深める時間”という感じでした。



桑原:フリーランスから企業に入るときって、働き方が大きく変わる不安もありますよね。

 

渡辺:そうなんです。会社に勤めるという感覚が久しぶりで、最初は少し戸惑いました。ただ、この期間があったことで、組織の中での立ち位置や役割をつかむ時間になりました。お互いを理解できたのは大きかったと思います。

 

小田嶋:この期間は、適正な等級を見極める意味もあります。ホテルでの業務は通常のイベントとは少し雰囲気が違ったり、イメージと違うと思われてしまうこともあるので、ミスマッチをできるだけ減らしながら、どんなポジションが合うかを一緒に探していくんです。

 

渡辺:実際、現場に入って6週くらいで自分の居場所が見えてきました。空いていたポジションに自然と入る形で、チームに馴染めたのはありがたかったです。

しかも会社から「フリーの仕事も続けて大丈夫」と言ってもらえたので、これまでの取引先との関係もきちんと整理できました。フリーランスから会社員になるときにありがちな不安が、一つひとつ解消されていった感覚でしたね。

 

チームで働くからこそ見える「育つ喜び」

 

桑原:渡辺さんが響映さんに入ってから感じた変化ややりがいを教えてください。

 

渡辺:やっぱり“チームで働く”ことの楽しさですね。
同じメンバーと日々関わることで、若手が成長していく姿を間近で見られるのが嬉しいです。できなかったことができるようになる瞬間を見ると、自分まで嬉しくなります。

あとは、自分の提案を形にできる自由さもあります。社内にメンテナンスブースを作ったり、若手向けにハンダ付け講習を開いたり。現場で必要だと思ったことを自分の判断で進められる環境は本当にありがたいです。

 

小田嶋:渡辺さんが入ってから、現場の層がぐっと厚くなりました。若い音響チーフをうまくフォローしてくれて、若手ともよくコミュニケーションを取ってくれています。技術を押しつけず、相手に合わせて自然に教えてくれるので、周りからの信頼も厚いです。

 

現場に伝えたい、“怖がらなくていい”という言葉

桑原:若手育成にも力を入れられていますが、どんな想いがあるのでしょう?

 

渡辺:コロナや震災を経験したり、一度別の業種を見たり、海外に出たりしたことで、“自分の持っているものを世の中に還元したい”という気持ちが強くなりました。若い世代に伝えることも、自分の使命のひとつだと思っています。

昔の現場は「背中を見て覚えろ」みたいな空気がありましたが、今はそれだと続かないと思うんです。誰かを育てるには、まず相手を尊重すること。相手のペースを見て寄り添う方が伝わると思います。

コロナ禍で現場が止まったときも、「働けること自体がありがたい」と心から感じました。だからこそ若手には、「怖がらなくていい」「まず現場に出て経験してみよう」と伝えたいですね。

 

職人BASEを通じた“ご縁”

 

桑原:今回のご縁は職人BASEを通じて実現しましたが、実際に使ってみた印象はいかがでしたか?

 

渡辺:登録してからすぐに決まったわけではなくて、実は少し間が空いたんです。ただ、4月に響映さんをご紹介いただいてからは本当に早かったですね。面談の日程調整から契約までがスムーズで、ここなら自分の経験を活かせそうだと感じました。

 

桑原:私たちも“スピード”より“相性”を重視しています。無理に進めるよりも、現場の雰囲気や希望条件が合う企業を丁寧に探すようにしています。
小田嶋さんはどんな印象をお持ちでしょうか。

 

小田嶋:今回は、若手とベテランの間を支えてくれる“中間層”の経験者に出会えたのが大きかったです。

うちは採用だけじゃなく、単発案件の人材募集でも職人BASEを使っています。現場ありきで募集できるサービスは初めてで、実際に先日も5名ほど現場に入っていただきました。運用してみると、使いやすい部分もあれば「ここはもう少しこうなったら」と思う点もあって、機能面の要望はいくつかお伝えしています。

 

桑原:ありがとうございます。
実際に使っていただいて出てくる声はすごく参考になります。機能面の改善は今後のアップデートで順次対応していく予定です。
採用でも単発でも、企業と人が気持ちよくつながれる形を目指していきたいですね。

 

これからの展望

 

桑原:渡辺さん、今後挑戦していきたいことを教えてください。

 

渡辺:まずはホテル業務の全体をしっかり理解したいです。
音響だけでなく、得意分野以外も沢山吸収して技術を身につけて、組織として余裕を持って人員を回せる状態をつくっていきたいです。将来的には、教育やマネジメントにも携わりたいですね。ホテル業務以外にも力を注いで、関東エリア全体のチームを盛り上げられる存在を目指しています。

 

桑原:今後の響映さんとしては、どんな方に仲間として加わってほしいと考えていますか?

 

小田嶋:関東エリアはこれから拡大を進めていく段階です。コロナ禍で中間層が業界から離れてしまっている状況もある中、渡辺さんのように経験のある方が入ることで、若手が安心して働ける環境が整います。今後は教育・管理職ポジションでも活躍してもらいたいですね。

 

最後に──「迷うより、動いてみる」

桑原:最後に、「フリーランスから転職」を考えている方へメッセージをお願いします。

 

渡辺:怖がらなくて大丈夫です。私も最初は不安でしたけど、やってみないと分からないことばかりでした。経験を積んできた人ほど、現場で求められています。考えすぎるより、まず一歩踏み出してみてほしいです。

 

小田嶋:採用する側としても、やっぱり「会って話す」ことが一番だと思います。
オンラインも便利ですが、やはり人と人。実際に会って話して分かることはたくさんあります。その上で、弊社の場合は契約社員期間を設けて、お互いが無理なく働いていけるか、また会社や仕事のことをしっかり知っていただく機会にもしています。

 

終わりに

「現場で培った技術を、次の世代へ。」


渡辺さんの言葉には、長年の経験と新しい挑戦への想いが詰まっていました。

フリーランスから転職するという選択は、キャリアを終えることではなく、次のステージをつくること。


その一歩を、職人BASEはこれからも支えていきます。

 

株式会社響映

今回インタビューにご協力いただいた株式会社響映は、「晴れ舞台の裏方」として、音響・照明・映像・演出など空間演出をトータルで手がけるプロフェッショナル集団です。
全国のホテル常駐業務やイベント・MICEなど幅広い案件を展開し、“人を育てる文化”を大切にしながら、技術とチームワークで多くの現場を支えています。

関東・関西ともに新たな仲間を募集していますので、興味をお持ちの方はぜひ職人BASEまでご相談ください。

< 株式会社響映 公式サイト >

 

イベント・ディスプレイ業界特化の人材サービス『職人BASE』

 

シリーズ記事はまだまだ続きます!

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この記事を編集した人

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職人BASE 編集部

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