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職人BASEインタビュー:地方からの挑戦 ―“音響一本”で歩み始めた22歳の決断

音響の専門学校を卒業後、地元・仙台で現場経験を積んできたPAエンジニア・中尾さん。「もっと多くの現場で経験を積みたい」という思いを胸に、2025年6月、株式会社ドリームへ入社しました。
転職を機に仙台から関東へ。慣れない環境のなかで一歩を踏み出した中尾さんに、これまでの道のりと、音響の仕事にかける思いをうかがいました。

 

ご紹介

 

職人BASEを通じて株式会社ドリームに入社した 中尾さん(写真左)

仙台の音響専門学校を卒業後、地元の音響会社でアルバイトとして現場経験を積む。
2025年6月、職人BASEを通じて株式会社ドリームに正社員として入社。
現在はPAエンジニアとして、式典や企業イベントなどの音響を担当している。

職人BASE担当 山口(写真右)

企業と求職者、双方の橋渡し役として、マッチングから入社後のサポートまで担当。
初回の面談から中尾さんに伴走。

 

音響の道を選んだきっかけ

 

山口:まずは、音響の道を選んだきっかけから教えてください。

 

中尾:家族みんな音楽が好きで、祖父が地元で演歌歌手をしていたんです。
小さい頃からライブやコンサートを観に行く機会が多く、自然と音楽に親しんでいました。
でも、自分はあまり表に立つタイプではなくて。ステージの裏で音を支える仕事の方が、自分に向いていると思ったんです。

 

山口:お姉さんの影響も大きかったとか?

 

中尾:そうですね。姉が音響の専門学校に通っていて、卒業後は横浜で音響の仕事をしていました。
上京して、好きなことを仕事にしている姿がかっこよくて、自分も憧れました。
同じ専門学校に進んで、音響の基礎を学びながら、在学中に初めて現場にも出ました。

 

山口:初めての現場はどんな仕事でした?

 

中尾:花火大会で、アナウンス用のスピーカーを設置する現場でした。
コンサートのような華やかさはなかったけれど、「音を届ける仕事」にいろんな形があることを実感しました。
専門学校で学んでいた内容とは違う現場で、“音響”の幅の広さを知った瞬間でしたね。

 

山口:高校生の頃から音響を目指していたんですか?

 

中尾:興味を持ったのは高校2年のときです。
それまでは自衛隊とか、スノーボードのインストラクターとか、いろんな夢を持っていました(笑)。
でも、最終的に「音楽に関わる仕事がしたい」と思って。
裏方として支える音響なら、自分の性格にも合っていると感じました。

 

山口:なるほど。最初から“音響一本”だったわけじゃないけど、進むうちに「これだ」と確信した感じですね。

 

中尾:はい。音を作る仕事って、目立たないけど確実に人の心を動かせる。その奥深さに惹かれました。

 

地方で感じた限界と、職人BASEとの出会い

 

山口:仙台で働いていたとき、どんな課題を感じていましたか?

 

中尾:現場数が限られていて、扱う機材の種類も少なかったですね。
それに、先輩たちの話を聞いていると「都市のほうが現場数も多く、現場の質も高い」という話をよく耳にしていました。
いろんな現場を経験した方が自分のためになると思って、「関東に出よう」と決めました。

 

山口:職人BASEを知ったのは、その頃?

 

中尾:はい。Instagramで音響関係のアカウントを見ていたとき、職人BASEの広告が流れてきたんです。
フリーターを始めて1年くらい経っていて、「そろそろ就職しようかな」と思っていたタイミングでした。

 

山口:登録してからすぐ面談でしたね。

 

中尾:正直、最初は機械的に求人情報が送られてくるようなサービスだと思っていました。でも実際は、ちゃんと人と話して、自分の状況を聞いてくれて。
しかも山口さんが「今動こう」「出てきた方がいい」とストレートに言ってくれたことで、勢いがつきました。

 

山口:地方から関東へ出るのは、誰でも不安があります。
オンラインだけで完結してしまうと、信頼関係が作りづらい部分もありますから、できるだけ丁寧にお話を聞くよう意識していました。

 

中尾:会社見学の前に、カフェで事前に話せたのも大きかったです。緊張がほぐれた状態で面接に臨めました。

 

ドリームとの出会いと入社までの道のり

 

山口:ドリームを紹介したとき、最初の印象はどうでした?

 

中尾:社長が自作でスピーカーを作っていると聞いて、すぐに興味を持ちました。
自分もオタク気質なところがあって、スピーカーの中身や構造を見るのが好きなんです。
以前、自作キットを買ってスピーカーを作ったこともあったので、「社長の作ったスピーカーを見てみたい」と思いました。

 

山口:面接はオンラインからスタートして、次に会社見学を兼ねた対面でしたね。

 

中尾:そうです。最初は「来年度から働く」くらいの気持ちでいたのに、あれよあれよと話が進んで、6月入社に(笑)。
見学のときは倉庫で機材を見せてもらって、社員の方とスピーカーの聞き比べをしたり、初めて触れる機材にワクワクしました。

 

山口:「ライブで近くまで行く予定があるので行けます」って言ってたとき、私が「行けますじゃなくて、行きますでしょ!」って言ったの、覚えてます?

 

中尾:覚えてます(笑)。
ライブも見学もどっちも楽しみで、結果的にすごく充実した二日間でした。
見学後、3時間もしないうちに内定をいただいて、びっくりしました。

 

山口:あのスピード感は過去イチかもしれません(笑)。
でも中尾さんの素直さと熱意が、ドリームさんにも伝わったんだと思います。

 

中尾:内定の連絡をもらったとき、隣にいた姉も一緒に喜んでくれました。
ずっと目標にしていた姉に「よかったね」と言ってもらえて、すごくうれしかったです。

 

新しい環境での挑戦と、日々の成長

 

山口:入社してから4か月。現場には少し慣れてきましたか?

 

中尾:まだまだですね。
会社の機材も使い方を覚えきれていないし、現場での動きも効率的とは言えません。
でも、自分の中では少しずつ成長を感じています。先輩の動きを見て、少しでも吸収しようと思っています。

 

山口:どんな現場を担当しているんですか?

 

中尾:企業の式典や舞台挨拶など、イベント系の現場が多いです。
明日からは大阪万博の撤去作業にも参加させてもらう予定で、今はその準備をしています。自社から行くのは自分だけですが、貴重な体験をさせてもらえるので楽しみです。

 

山口:万博は特別な経験ですよね。

 

中尾:不安はありますが、背中を見て学ぶ環境をもらえているのがありがたいです。
同年代の仲間もできて、現場の帰り道に話す時間が楽しいですね。プライベートでもライブに行くことが増えました。“勉強のつもり”で行ってるんですが、つい楽しんじゃって(笑)。

 

山口:いいじゃないですか、感性を磨くのも大事です。
それにしても、お母様が仙台から車で荷物を運んでくれた話は忘れられません。

 

中尾:はい。休憩もせずに横浜まで走ってくれて。
「お母さん、ちゃんと休んでね」って何度も言ったんですけど(笑)。本当に感謝しかないです。

 

山口:家族の支えもあって、今の中尾さんがあるんですね。

 

中尾:そう思います。
今は、自分の現場を任せてもらえるようになるのが目標です。音響プランも現場運営も、自分主体で動けるようになりたいです。

 

行動すれば、道はひらける

 

山口:改めて、職人BASEを利用してみてどうでしたか?

 

中尾:登録してから進むまでがとても早くて、でも丁寧で安心感がありました。話を聞いてもらいながら一緒に進めたので、不安よりも期待の方が大きかったです。
あのとき登録していなければ、今も仙台にいたかもしれません。本当に背中を押してもらいました。

 

山口:そう言ってもらえてうれしいです。
中尾さんは最初から芯があって、動くときの判断が早かった。だからこそ、良い出会いにつながったのだと思います。

 

中尾:ありがとうございます。
まだ覚えることばかりですが、少しずつ経験を積んで、自分の力で現場を動かせるようになりたいです。
環境を変えて挑戦して、本当に良かったと思っています。

 

まとめ ― 挑戦が新しい経験と成長を連れてくる

中尾さんの言葉から伝わってきたのは、「環境を変える勇気が、成長のきっかけになる」という実感でした。関東へ拠点を移し、未知の現場に飛び込む挑戦。
その一歩を後押ししたのは、職人BASEでの出会いと、丁寧に寄り添うサポートでした。

一人で悩むよりも、誰かと一緒に考えることで見えてくる道がある。
中尾さんのように“音響一本”で歩みたい方も、新しい環境で挑戦したい方も、職人BASEが次のステップを見つけるきっかけになるはずです。

 

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シリーズ記事はまだまだ続きます!

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この記事を編集した人

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