職人BASE

施工管理を採用するには?人材が集まらない理由と採用を成功させるポイント

展示会やイベント、商業施設などの施工現場では、限られた期間で多くの関係者と連携しながら現場を進める施工管理の存在が欠かせません。しかし、建設業界全体の人手不足に加え、経験者や有資格者の採用競争も激しく、「求人を出しても応募が集まらない」と悩む企業も増えています。

採用を成功させるには、経験者だけに条件を絞るのではなく、未経験者の育成も含めて採用ターゲットを整理し、求人内容や募集方法、選考の進め方を見直すことが重要です。

当記事では、イベント・ディスプレイ業界の施工管理を意識しながら、人材が集まりにくい理由や採用方法、求人・選考を改善するポイントをわかりやすく解説します。

 

施工管理の採用が難しいのはなぜ?

施工管理の採用が難しい背景には、建設業界全体の人手不足や経験者・有資格者をめぐる競争があります。さらに、残業や休日、現場の大変さといった仕事へのイメージが、応募をためらう要因になることもあります。

採用を改善するには、自社の募集で応募が集まりにくい理由を整理し、課題に合った対策を考えることが大切です。

 

建設業界全体で人手不足が続いている

建設業界では、施工管理に限らず人材確保そのものが難しくなっています。帝国データバンクの2026年1月調査では、建設業の69.6%が「正社員不足」と回答しており、全業種で最も高い割合となりました。就業者の高齢化が進み、今後は若年層の入職減少も見込まれるなか、限られた人材を多くの企業が取り合う状況です。

特に経験者や有資格者は採用ニーズが高く、求人の選択肢も多いため、複数の求人を比較して応募先を選びやすい傾向があります。そのため、求人を掲載するだけでは自社への応募につながりにくくなっています。

 

経験者・有資格者に採用条件を絞ると競争が激しくなる

施工管理技士などの有資格者や実務経験者に条件を絞ると、採用競争はさらに激しくなります。建設業法では、工事の内容や請負関係などに応じて主任技術者や監理技術者の配置が求められるため、有資格者を必要とする企業も少なくありません。

候補者側は給与や休日、勤務地などを複数社で比較しやすく、条件面で選ばれないケースも考えられます。即戦力として求める要件と未経験者にも広げられる要件を整理し、採用対象を必要以上に狭めないことが重要です。

 

仕事の大変さに対する不安を持たれやすい

施工管理は、「残業が多い」「休日が少ない」「現場が大変」といったイメージを持たれやすい職種です。実際に働き方を改善していても、求人票から内容が伝わらなければ、求職者の不安は解消できません。

年間休日や月平均残業時間、担当エリア、直行直帰の可否、夜間作業の頻度などを具体的に示すことが大切です。数字や制度を使って働き方を明確に伝えることで、応募前の不安を減らし、自社の魅力も伝えやすくなります。

 

施工管理の採用では最初にターゲットを明確にする

施工管理を採用する際は、求人を出す前に「どのような人材を採りたいのか」を明確にすることが重要です。経験や資格を求めすぎると応募対象が狭くなる一方、条件が曖昧では自社に合う人材を見極めにくくなります。

即戦力を求めるのか、未経験者を育成するのかを含め、採用ターゲットを整理しましょう。

 

経験者を採用するなら「誰でもよい」ではなく条件を整理する

経験者を採用する場合は、「施工管理経験者」と広く設定するのではなく、自社で必要な経験や役割を整理することが重要です。展示会・イベント施工、内装、サイン、設備などの経験分野に加え、保有資格や担当した案件規模、現場責任者としての経験も確認しましょう。

ただし、条件を増やしすぎると応募対象が狭くなります。必須条件と歓迎条件を分け、工程管理や協力会社との調整、安全管理など、入社後に任せたい役割から逆算して必要な条件を設定することが採用のポイントです。

 

未経験者まで対象を広げて採用後に育成する

経験者だけで必要な人数を確保できない場合は、若手や未経験者まで採用対象を広げる方法もあります。施工管理の経験がなくても、展示会の設営スタッフや内装・サイン施工、電気工事などの現場経験がある人材は、施工の流れや安全意識を理解している場合があります。

採用時には経験だけで判断せず、周囲と連携する力や安全意識、急な変更にも対応できる柔軟さ、学習意欲にも目を向けましょう。研修や資格取得支援、独り立ちまでの流れを求人で示せば、未経験者も応募後の成長をイメージしやすくなります。

 

施工管理の応募を増やす求人の作り方

採用ターゲットを決めたら、次に見直したいのが求人内容です。施工管理の求職者は、給与だけでなく、担当する現場や働き方、休日、残業、将来のキャリアまで含めて応募先を比較しています。

入社後の姿を具体的にイメージできる求人にすることで、応募につながる可能性を高められます。

 

仕事内容や担当する現場を具体的に伝える

求人票では「施工管理業務全般」とまとめず、実際に任せる仕事内容や現場を具体的に伝えることが重要です。工程管理・品質管理・安全管理などの業務に加え、展示会ブースやイベント会場、店舗・商業施設の内装など、担当する案件の種類や規模、エリアまで明記しましょう。

イベント・ディスプレイ施工では、会期に合わせた短工期の進行や夜間作業、搬入・設営・撤去への対応が発生する場合もあります。現場作業の有無や出張頻度、繁忙期の働き方まで示せば、求職者が入社後をイメージしやすくなり、ミスマッチの防止につながります。

 

給与だけでなく休日・残業・働き方まで明示する

施工管理の求人では、給与だけでなく休日や残業、働き方まで具体的に伝える必要があります。求職者にとって、年間休日や月平均残業時間だけでなく、夜間作業や休日出勤の頻度、直行直帰の可否、繁忙期の働き方も応募先を選ぶ重要な判断材料です。

「働きやすい職場」と書くだけでは、実際の勤務環境までは伝わりません。「年間休日120日」「月平均残業20時間」のように数字で示し、資格手当や出張の有無なども明記すると、他社との違いや自社の魅力を伝えやすくなります。

 

資格取得支援やキャリアパスを伝える

若手や未経験者の応募を増やすには、入社後にどのように成長できるのかを示すことが大切です。施工管理技士の資格取得に向けた受験料や講習費の補助に加え、OJTや現場同行などの育成制度があれば、求人票へ具体的に記載しましょう。

入社後に担当する補助業務から独り立ちまでの流れや、将来的に案件全体をまとめる現場責任者、管理職を目指せる道筋も伝えると効果的です。資格取得や経験に応じた昇給・手当まで示せば、長く働くイメージを持ってもらいやすくなります。

 

施工管理を採用する主な方法

施工管理の採用では、求人サイトや人材紹介、ダイレクトリクルーティング、SNSなど複数の方法があります。採用したい人材の経験や資格、転職意欲によって、効果的な募集方法は異なります。

主な採用方法の特徴は、以下の通りです。

採用方法 向いている人材 特徴
求人サイト・求人検索エンジン 若手・未経験者を含む幅広い層 多くの求職者へ求人情報を届けやすい
人材紹介・ダイレクトリクルーティング 経験者・有資格者 条件に合う人材を探したり、企業から直接アプローチしたりできる
SNS・リファラル・現場人材向けサービス 転職潜在層・施工やイベントなどの現場人材 一般的な求人サイトでは接点を持ちにくい人材にも情報を届けやすい

一つの手法に絞るのではなく、採用したい人材に合わせて使い分けることが重要です。続いて、3つの採用方法について、それぞれの特徴や活用ポイントを詳しく解説します。

 

求人サイト・求人検索エンジン

求人サイトや求人検索エンジンは、幅広い求職者へ情報を届けやすく、施工管理の採用でも基本となる方法です。ただし、競合求人も多いため、掲載するだけでは埋もれる可能性があります。

「イベント施工管理」「内装施工管理」「展示会施工」「未経験歓迎」など、採用したい人材が仕事内容をイメージしやすい求人タイトルを付けましょう。仕事内容や担当エリア、給与、休日、月平均残業時間まで具体的に示し、応募状況を見ながら原稿を定期的に見直すことが大切です。

 

人材紹介・ダイレクトリクルーティング

経験者や有資格者を効率よく探したい場合は、人材紹介やダイレクトリクルーティングが向いています。人材紹介は条件に合う候補者を推薦してもらえるため、採用担当者の負担を減らしやすい一方で、採用時に紹介手数料が発生します。

ダイレクトリクルーティングでは企業から候補者へ直接声をかけられますが、継続的な運用が必要です。それぞれの特徴を理解し、採用したい人材や社内の運用体制に合わせて使い分けることが大切です。

 

SNS・リファラル・現場人材向けサービス

転職サイトだけでは接点を持ちにくい人材へアプローチするには、SNSやリファラル採用、現場人材向けサービスも有効です。リファラル採用は社員から知人を紹介してもらう方法で、仕事内容や職場の実情を伝えやすい特徴があります。

SNSでは求人情報だけでなく、展示会やイベント施工の現場風景、社員の働く様子、教育・研修の様子などを発信すると効果的です。複数の接点を持つことで、展示会やイベント施工の経験がありながら、転職活動を積極的にしていない人材にも自社を知ってもらいやすくなります。

 

応募後の辞退を防ぐために選考も見直す

応募が集まっても、選考途中で辞退されれば採用にはつながりません。特に施工管理の経験者や有資格者は複数社から声がかかりやすいため、連絡の遅さや条件説明の不足が離脱の原因になることがあります。

応募後の対応スピードと情報の伝え方を見直し、候補者が安心して選考を進められる体制を整えましょう。

 

応募者への連絡や面接設定をできるだけ早くする

施工管理の経験者や有資格者は、複数社の選考を同時に進めている場合があります。応募後の連絡が遅れると、面接前に他社へ流れてしまう可能性もあるため、受付連絡や面接設定は早めに進めましょう。

面接候補日を複数提示し、社内でも書類選考や合否連絡の期限を決めておくと対応が滞りにくくなります。Web面接を取り入れれば、現場勤務で日中の来社が難しい応募者や、遠方に住む人材とも日程を調整しやすく、選考機会を広げられます。

 

面接では仕事内容や条件を正確に伝える

面接では、自社の良い面だけでなく、仕事内容や勤務条件を正確に伝えることが重要です。担当する案件や繁忙期、夜間作業、休日出勤、出張、設営・撤去の進め方なども説明し、求人票との食い違いを防ぎましょう。

イベント・ディスプレイ施工では、会場や案件によって工期や作業時間、関わる協力会社が変わるため、応募者が入社後の働き方を具体的にイメージできる情報が必要です。企業側から説明するだけでなく、応募者が質問できる時間も設け、双方が納得したうえで入社を判断できる選考を目指しましょう。

 

施工管理を採用できないときは採用活動全体を見直そう

施工管理を採用できない場合は求人媒体だけを変えるのではなく、採用活動全体を見直すことが重要です。応募数だけを見るのではなく、採用プロセスのどこで候補者が離脱しているのかを確認しましょう。

採用活動を見直す際は、以下のポイントを確認してください。

  • 採用したい人物像が明確になっているか
  • 仕事内容や勤務条件を具体的に伝えているか
  • ターゲットに合った採用方法を選んでいるか
  • 応募後の連絡や選考に時間がかかっていないか
  • 面接辞退や内定辞退が発生している段階を把握しているか

課題が見つかった箇所から、求人内容や応募後の連絡、面接方法などを改善することで、応募から採用までの流れを整えやすくなります。イベント・ディスプレイ業界では、繁忙期や大型案件に合わせて必要な人員が変わりやすく、人材不足が案件の受注や現場運営に直結するケースも少なくありません。

職人BASEでは、企業と現場で働く人材をつなぐ採用・人材マッチングサービスを提供しています。施工管理をはじめとする現場人材の確保にお困りの場合は、採用したい人材の条件や募集方法について、お気軽にご相談ください。

*参考 現場を知るプロが、即戦力をご紹介!イベント業界特化の人材採用支援サービス| 職人BASE

 

まとめ|施工管理の採用成功には採用活動全体の見直しが重要

施工管理は、建設業界の人手不足や経験者・有資格者をめぐる競争によって、採用が難しい職種です。特にイベント・ディスプレイ業界では、繁忙期や案件規模によって必要な人員が変わりやすいため、安定した人材確保が現場運営にも直結します。

即戦力だけに条件を絞らず、未経験者の育成も含めて採用ターゲットを整理し、求人内容や募集方法、選考の進め方まで見直すことが大切です。自社に合う人材との接点を広げながら、継続的に採用活動を改善していきましょう。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

職人BASEブログは、職人とイベント業界をつなぐ「職人BASE」が運営する、職人さんの案件獲得や企業様の人事採用に関するコンテンツをお届けするメディアです。

\ 記事をシェアする /

LINEで無料登録

資料