専門的な知識と技術で手に職をもつ建築大工ですが、意外にも転職したいと考える人は少なくありません。その際、別の業界に転職できるのか、大工で培った知識や技術がどのような業界で活用できるのかを多くの方が悩んでいます。
そこでこの記事では、建築大工が活躍できる転職先を詳しく解説します。あわせて転職のポイントや注意点、転職にもオススメのサイトをご紹介しますので、みていきましょう。
目次
建築大工から転職を考える理由とは
手に職をもった建築大工ですが、仕事上の悩みがあり転職を考えだします。具体的にどのような理由で転職を考えるのかを詳しくみていきましょう。主な理由は以下の4点です。
- 体力の不安
- 上下関係の厳しさ
- 将来の心配
- 技術的な不安
体力の不安
建築大工の仕事は、長時間の立ち仕事や重い資材の運搬が多く、体力的な負担が大きい職業です。とくに30代後半をすぎると疲労が抜けにくくなり、若い頃のように動けなくなることもあります。
屋外での作業も多いため夏場の猛暑や冬場の寒さの影響を受けやすく、年齢とともに体力の消耗を感じる人が増えてきます。さらに、階段や屋根の上での作業もあるため、転倒や怪我のリスクが高まる点も考慮しなければなりません。
こうした理由から、建築大工は体力的な不安を感じはじめます。自分の体力と将来を見据えて転職を検討する建築大工は少なくありません。
上下関係の厳しさ
建築大工の世界では、厳格な上下関係の不満から転職を考える人もいます。専門的な技術が必要なため見習い期間が長く、経験豊富な職人からの指導を受けることは不可欠ですが、その過程で厳しい叱責や理不尽な指示を受けることでストレスを抱えることが理由です。
現場では先輩の指示に従うことが絶対とされ、意見を言いにくい雰囲気がある場合も少なくありません。近年では働き方の多様化が進み、より風通しのよい職場を求めて転職を決意する大工も増えています。
将来の心配
建築大工が転職を考える理由のひとつに、将来の不安があります。建設業界は景気の影響を受けやすく仕事量が安定しないことが多いため、収入の不安定さを感じる大工も少なくありません。
また、前述した年齢を重ねるにつれて身体的負担や体力の不安が大きくなり、長く働き続けることが難しくなるという現実も将来の心配につながっています。そのため、安定した働き方を求めて転職を検討するケースが増えています。
技術的な不安
建築大工が転職を考える理由のひとつに、技術的な不安があります。建築業界では、新しい工法や高性能な住宅基準への対応が求められています。最新の技術を学び続けなければ、仕事の幅が狭まり、将来的に需要が減る可能性もあるでしょう。
また、図面のデジタル化やオンラインでの見積もり提出など、業務のIT化も進んでおり、従来のやり方に慣れた大工にとっては負担になることもあります。こうした技術的な変化に対応できるか不安を感じ、転職を決意するケースが増えています。
建築大工から転職する際にオススメの業種
建築大工から転職する際にオススメの業種をご紹介します。建築大工で培った知識や技術を活かせる業種として、以下の4つをピックアップしました。それぞれ詳しく解説します。
- 家具大工
- イベント施工大工
- 施工管理
- 不動産
家具大工
家具大工は、建築大工の技術を活かせる転職先のひとつです。建築現場で培った木材加工や組み立ての技術が、そのまま家具製作に活かせるため、比較的スムーズに転職しやすいでしょう。
注文住宅向けの造作家具や店舗の什器、オーダーメイドのテーブルやキャビネットなどを手掛けることが多く、細かい作業が好きな人に向いています。また、屋内作業が中心のため、天候の影響を受けにくく、体力面の負担も軽減される点が魅力です。技術を磨けば独立も目指せるため、安定した働き方を考えている方にもオススメです。
イベント施工大工
イベント業界の大工は、展示会やステージの設営、ブースの組み立てなどを担当する仕事です。建築大工として培った木材加工や組み立ての技術が活かせるため、キャリアアップも視野に入れた転職も目指せるでしょう。
建築現場とは異なり短期間での施工が求められるため、スピードと正確さが重要です。ですが、屋内での作業が多いため天候の影響を受けにくく、外敵要因による負担が軽減される点は魅力といえるでしょう。イベント業界は常に新しいデザインや構造が求められるため、クリエイティブな仕事がしたい方にも向いています。
施工管理
施工管理は、現場のスケジュール調整や品質管理、安全管理を担当し、職人と連携しながら工事を進めます。大工として培った現場の知識や技術は、施工管理の業務に役立つでしょう。
またデスクワークの比率が高くなるため、体力的な負担を減らしながらキャリアアップを目指せる点も魅力です。施工管理技士の資格を取得すれば、より高い収入を得ることもできるでしょう。
不動産
建築大工の経験を活かせる転職先の一つとして、不動産業も挙げられます。住宅や商業施設の構造を理解している建築大工の知識は、物件の魅力やリスクを的確に把握し、顧客にわかりやすく説明するのに役立ちます。
とくに新築や中古住宅の売買、リフォーム提案を行う不動産営業では、施工の知識は強みとなるでしょう。また、不動産管理の仕事では建物の維持・修繕の判断に役立つため、専門性を活かしたキャリアチェンジができます。宅地建物取引士の資格を取得すれば、さらなる収入アップも期待できるでしょう。
建築大工から転職する際のポイントや注意点
建築大工からスムーズに転職するためにも、転職のポイントや注意点を抑えておきましょう。主なポイントや注意点は以下になります。
- 年収や福利厚生の確認をする
- 未経験でも受け入れられる体制があるか調べる
- 資格取得も視野に入れる
- 自分の強みやスキルの活かし方を考える
年収や福利厚生の確認をする
転職を考える際、年収や福利厚生の確認は重要です。個人で活動していた建築大工からの転職では給与形態が異なるため、基本給やボーナスの有無をしっかり確認する必要があります。
とくに固定給と歩合制の違いを理解し、安定した収入を得られるか検討しましょう。さらに、社会保険や退職金制度、休日数などの福利厚生も比較しておくと安心です。給与面だけでなく、長期的に働きやすい環境かどうかを見極めることが、転職成功の鍵になります。
未経験でも受け入れられる体制があるか調べる
まったく異なる業界への転職先を選ぶ際、未経験者の受け入れ体制が整っているかを確認することが大切です。業種によっては、研修制度やOJTが充実している企業もあり、未経験からでも安心して働ける環境が整っています。
とくに資格取得支援や先輩の指導体制が整っている企業であれば、新しい業界でもスムーズに適応しやすいでしょう。事前に求人情報や企業の口コミを調べ、未経験者向けのサポートがあるか確認することで、転職後のミスマッチを防げます。
資格取得も視野に入れる
転職を成功させるためには、資格取得を視野に入れることも大切です。とくに建築施工管理技士や宅地建物取引士の資格は建築業界とも関連があるため取り掛かりやすく、転職でも有利に働く資格です。
新しい職種で求められる資格を事前に調べ、取得を目指すことで転職の選択肢が広がるでしょう。加えて、CADソフトの操作スキルやパソコンの基本操作を習得しておくと、より多くの職種に対応できます。オンライン講座やスクールを活用し、計画的に学習を進めましょう。
自分の強みやスキルの活かし方を考える
どのような業界に転職するにしても、自分の強みやスキルを明確にし、就きたい業界、企業でどのように活かせるのかを考えることは非常に大切です。建築大工として培った技術や経験は、さまざまな業界で活かせます。
たとえば、図面の読み取りや木材加工の技術は家具大工に適していますし、現場管理の経験があれば施工管理の仕事にもつながります。これまでの実績や得意分野を整理し、転職先でどのように貢献できるのかを具体的に考えましょう。
建築大工から転職する際に利用すべき転職支援サービス
転職を考えた際、誰しもが転職支援サービスを使用します。有効的に活用することで、早期内定や希望する業界への転職成功の可能性が高まるでしょう。そこで、多くの人に利用されている主な3つの転職支援サービスを詳しく解説します。
- 転職サイト
- 転職エージェント
- ハローワーク
転職サイト
転職サイトは、転職を考える際に効率的に求人を探せる便利なツールです。インターネットが普及している現在、多くの方が利用しているサービスといえるでしょう。
職種や勤務地、給与などの条件を細かく設定できるため、自分に合った仕事を見つけやすくなります。また、履歴書や職務経歴書を初回で登録しておけば、応募の手間を省けるだけでなく、企業側からのスカウトを受け取れる場合もあります。転職活動をスムーズに進めるために、活用を検討してみましょう。
転職エージェント
建築大工からの転職をスムーズに進めるためにも、転職エージェントを活用することもオススメです。転職エージェントは自分で求人を検索する転職サイトとは少し異なり、キャリアアドバイザーが希望条件をもとに適した求人を紹介してくれるため、効率的に転職活動を進められます。
履歴書や職務経歴書の添削、面接対策などのサポートも受けられるため、未経験の業種へ挑戦する場合でも安心です。非公開求人を紹介してもらえることもあり、転職サイトではみつからない好条件の案件に出会える可能性もあるため、率先して活用したいサービスといえます。
ハローワーク
ハローワークは、さまざまな転職支援を行っている公的な支援機関です。全国の求人情報を無料で閲覧できるだけでなく、窓口での相談も可能なため、転職活動に不安がある方でも安心して利用できるでしょう。
また、職業訓練制度を通じて新しいスキルを習得し、未経験の職種へ転職する道を広げることもできます。さらに、失業保険の手続きや履歴書の書き方の指導など、転職に関する幅広いサポートが受けられる点も大きなメリットといえるでしょう。
建築大工から転職するならイベント業界も視野に入れよう
オススメの業種でもご紹介しましたが、建築大工の知識や技術を活用し、キャリアアップする道として、イベント施工大工としてイベント業界への転職も視野に入れてみましょう。イベント業界では、大工として培った技術を活かせる場面が多くあり、展示会やステージ設営などでは、木材を使った装飾や構造物の製作でそのスキルが求められます。
そしてイベント業界への転職を考えた際にオススメしたいサービスが「職人BASE」です。「職人BASE」は、イベント業界の案件を任せたい企業と、イベント施工のスキルをもつ職人をつなぐマッチングプラットフォームです。
イベント業界の個別案件を受注できることはもちろん、案件を通じて企業に就職できるパターンも多いので、一度一緒に仕事をした信頼できる企業への転職も叶えられます。また、専門のエージェントも在籍しているため、イベント業界が未経験だとしても適切なサポートではじめやすいのも魅力でしょう。新たな業界で活躍の場を広げるチャンスとして、イベント業界への転職を検討してみてはいかがでしょうか。
*参考 職人BASE
まとめ|建築大工から転職してキャリアアップを目指そう
この記事では、建築大工が活躍できる転職先とあわせて、転職のポイントや注意点、転職にオススメのサイトをご紹介しました。転職となるとまた一からのスタートと考えがちですが、建築大工で培った技術や経験は、業界によってはキャリアアップにもつながります。この記事を参考に建築大工から転職し、さらに活躍できる業界でキャリアアップを目指しましょう。