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大工の職種ってどれくらいあるの?職種と仕事内容、必要資格など解説

大工の仕事といえば、家を建てることを想像するかもしれませんが、実は大工の中でも職種によってその仕事内容は多岐に分かれています。

住宅建築から家具作り、特殊な状況下での建築など、それぞれ特有の技術と知識が必要です。

本記事では、大工の職種や仕事内容、必要な資格などについて詳しくご説明します。大工業界を深く理解し、キャリアの可能性を広げてみましょう。

 

大工の仕事内容

 

一般的に大工の仕事は、建築物の構造や外装、内装などを築き上げる技術のいる職人業です。

具体的には、柱や梁、天井、外壁、内壁、床などの下地を木材で作り出すことが主な仕事内容となります。この工程には、加工と組立てのふたつの主要なステップがあり、どちらも高度な技術と体力、さらには繊細なスキルが求められます。

大工の仕事は繊細な技術に加え、CAD設計図面の読解能力や新しい建築技術への適応力も求められるようになっています。

また、ライフスタイルや環境の変化に応じた建築の知識も必要とされ、大工としてのスキルは常に進化し続けています。

*参考 大工の仕事内容は幅広い?向いている人の特徴と目指す方法も紹介 – スタンバイplus+ \(プラス\)

 

主な大工の職種

 

記事の冒頭でもお伝えした通り、大工といえども、作業内容によって職種が細かく分類されています。ここでは、大工の中の職種とその仕事内容について、詳しく解説していきます。

 

造作大工

造作大工は、建築物の内装や細部の仕上げに特化した大工です。天井や壁、窓枠など、室内で目にする木製の部分は、造作大工が仕上げます。

造作大工は、木材の選定から加工、取り付けまで、一連の工程を担当し、建物の最終的な見た目と機能性を左右する職種です。造作大工には、高度な技術力とセンス、細かい作業に対する忍耐力も求められるため、精密な作業が得意な人に最適な職種です。

また、和室の建具や障子、欄間など、伝統的な日本建築における繊細な木工技術を駆使することも、造作大工の重要な役割の一つです。

現代の建築技術と伝統技術の双方を身につけることで、幅広いニーズに応えることが可能になります。

 

宮大工

宮大工は、神社や仏閣などの伝統的な日本建築を手掛ける、大工の中でもとくに高度な技術と知識を要する職種です。長い歴史を通じて受け継がれてきた伝統的な建築技術や美意識を現代に伝える役割も担っています。

宮大工の仕事は、木材の選定から加工、組み立てに至るまで、すべてが手作業によって行われます。また、宮大工は、建築物と自然との調和を重視したり、手がける建築物には美しさだけでなく、耐久性や自然災害への強さも考慮したりすることも重要となります。

日本の伝統を守る重要な仕事のため、他の大工の職種と比べると報酬も高い水準となっています。

 

家具大工

家具大工は、オーダーメイドの家具や内装品を製作する専門の大工です。

家具大工の仕事は、木を切り形にするだけではなく、美しさ、機能性、耐久性を兼ね備えた家具を作り出すことにあります。

家具大工はその職種上、木材の特性を深く理解し、最大限に活かす知識と技術が求められます。また、細部にわたる緻密な作業を要するため、高い集中力も必要不可欠です。

家具大工は、伝統的な技法を守りつつも、新しいデザインや技術を取り入れる柔軟性を持ち合わせるといったバランス感覚も求められる職業です。

 

船大工

船大工は、木造船やその他の水上構造物を建造、修理する専門の大工です。船の設計図を理解し、海上での安全性、耐久性、そして効率的な航行を可能にするための高度な技術と知識が求められます。

船大工の仕事は、曲線を描く船体の形成、細部にわたる装飾や仕上げまで、非常に複雑で緻密な作業が含まれます。

かつては多くの船が木造であったため、船大工は非常に重要な職業でしたが、現代では木を使用した船の建造が少なくなっているため、船大工の需要は減少しています。

しかし、伝統的な木造船を修復したり、特注の小型船を製作するなど、特殊な分野での需要は依然として存在しています。

 

型枠大工

型枠大工は、コンクリートを流し込むための型枠を作成、設置する専門職です。建築や土木工事において、建物の基礎や構造体を形成する重要な工程を担います。

型枠大工は、設計図に基づいて正確な寸法で型枠を組み立てる技術が求められ、建築物の安全性や品質に直接影響を与えます。

また、型枠を解体する際にも、材料を損傷させずに効率的に作業を進める能力が求められるため、高い技術力が必要な職種です。

現代の建築技術の進歩に伴い、型枠大工の仕事もより精密で複雑なものになっており、専門知識と経験が不可欠となります。

 

町大工

町大工は、新築や増築、リフォームなど幅広い建築作業を手掛けます。一般的な大工はこの町大工をイメージしている方が多いかもしれません。

町大工は、住宅から公共施設まであらゆる建物の建設に関わっています。町大工の仕事は、顧客の要望を直接聞き、それに応える形で設計から施工まで一貫して行うことも多く、幅広い知識と技術が必要です。

長く受け継がれてきた伝統的な技術を使用する一方、現代の新しい材料や技術を取り入れることで、時代に合った快適な住空間を提供する職種です。

 

内装大工

内装大工は、建物の内部空間を美しく機能的に仕上げる専門家です。壁紙の貼り付け、フローリングの施工、建具の取り付けなど、居住空間の快適性とデザイン性を高める作業が行われます。

内装大工は細かな仕上げ作業に特化しており、精密な技術と高いセンスを要求される職種です。また、技術力だけでなく、顧客のニーズに応じるために最新の住宅トレンドや素材に関する知識も豊富であることが求められます。

このように内装大工は、建築の過程で重要な職種の一つだと言えます。

*参考 大工の種類はどれくらいある?造作大工など仕事内容や特徴などをご紹介 | 成澤木工株式会社

 

大工に資格は必要?

 

大工になるために特定の資格が法律的に必須とされているわけではありません。しかし、資格を持っていることは、技術力の証明やキャリアアップにおいて大きなアドバンテージとなり得ます。

資格を所持していることで、企業勤めの場合は報酬の向上やキャリアアップを狙えます。また、客観的に顧客からの信頼を得やすくなることから、独立して事業を行う際にも有利に働くことが期待できます。

結局のところ、資格は必須ではありませんが、大工としてのキャリアを広げ、専門性を高めるためには、積極的に取得を目指す価値があると言えるでしょう。

 

大工に関連する資格3選

大工として活動するのに特定の資格は必要ありませんが、取得していることによってキャリアアップや収入増加など、成功への可能性を引き上げてくれる資格が存在します。

ここでは、成功するために持っていた方がいい資格として3点ピックアップし、詳しく解説していきます。

 

①建築大工技能士

建築大工技能士資格は、大工の専門技術を公的に認定する国家資格であり、大工業界における技術力の証とされています。

資格の取得には、各都道府県の職業能力開発協会が行う試験に合格することが求められ、資格には1級〜3級が設けられており、各レベルで求められる実務経験年数が定められています。

たとえば、最上位の1級を目指すには最低7年の実務経験が、中級の2級を目指すには2年以上の経験が必要です。試験は、大工としての幅広い知識を問う学科試験と、実際の建築技術を試す実技試験で構成されます。

この資格を有することで、大工としての技術力が客観的に認められ、仕事の幅が広がるだけでなく、発注者からの信頼獲得にも繋がります。さらに、建築分野でのさらなるキャリアアップを目指す際にも、建築大工技能士は強力な資格となります。

*参考 (国家資格)建築大工技能士とは?将来性や試験資格、内容などをご紹介! | 伝統文化と環境福祉の専門学校

 

②建築施工管理技士

建築施工管理技士の資格は、建築プロジェクトの施工管理分野で重要な国家資格です。

建築施工管理技士には1級と2級が存在し、取得することで認められる業務範囲に差があります。

試験は二段階に分かれ、第一次検定では主に学科知識を問うマークシート方式の試験が、第二次検定では実務経験に基づく記述式の問題が出題されます。

資格を取得することで、監理技術者や主任技術者など、建築工事のキーパーソンとして活躍できるでしょう。

また、専任技術者としての職務を担うことが可能となり、建築業界内でのプロフェッショナルとしての立場を確立できます。この資格を通じて、専門性を深め、建築分野でより高いレベルの業務に従事することが可能となります。

*参考 建築施工管理技士試験の難易度はどのくらい?合格するための勉強方法を紹介!

 

③建築士

建築士資格は、設計や工事監理など、建築物に関する専門的な業務を法律に基づき行うための重要な資格です。この資格には、一級建築士と二級建築士があり、それぞれが担える建築物の種類や規模が法律で定められています。

一級建築士は、あらゆる建築物の設計と監理が可能です。一方、二級建築士は、建物の高さが13メートル、軒の高さが9メートル以下の建築物、または鉄筋コンクリート造の場合は延べ面積が300平方メートルまでの建築物に限定されます。

一級建築士の受験資格を得るには、建築学を専攻した大学の卒業や、特定の実務経験が必要です。

具体的には、建築士法により、一級建築士試験の受験には、大学等での建築に関する学科を卒業後、2年以上の実務経験が求められます。二級建築士の場合、建築に関する学歴がない場合でも、7年以上の実務経験があれば受験資格を得られます。

試験は、建築に関する広範囲な知識を問う学科試験と、実際の設計能力を測る製図試験から構成されており、建築士としての専門性と実践能力の両方が評価されます。

建築士資格を取得することで、大工としての専門性を高め、建築業界におけるより多くの仕事の機会を得ることが可能です。

*参考 建築士|資格概要|資格の学校TAC

 

大工はどのような人に向いている?

 

では、大工はどのような人に向いているのでしょうか。大工として成功するためには、特定のスキルはもちろん、性格としての特性も求められます。

まず、モノ作りへの情熱は不可欠です。建築士が設計した図面を具現化するためには、細部にわたる注意と丁寧さが必要とされ、手先が器用で創造的な人に適しています。また、大工仕事は肉体的にも負担が大きいため、強靭な体力と持久力が必要です。

さらに、現場ではチームとして働くことが多いため、コミュニケーション能力やチームワークを大切にする姿勢も重要と言えるでしょう。

大工は、細かい作業に対する忍耐力と、完成したときの達成感を楽しめる人にとって理想的な職業です。また、自分の手で形にする喜びを感じられる人や、建築物を通じて社会に貢献したいと考える人にも適しています。

このような特性を持つ人は、大工としてのキャリアで大きな満足と成功を得ることができるでしょう。

 

大工が求められている業界とは?

 

大工の技術と知識は、建築業界以外にも幅広く求められています。昨今、とくに注目すべきは展示会やイベント業界です。

展示会・イベント業界では、高等技術を用いて設営ができる大工が求められてきています。展示ブースの構築やイベント用の特別な装置や什器の製作など、限られた時間と空間の中で、訪れる人々に印象深い体験を提供するためには、大工の技術が不可欠です。

大工としての豊富な経験と技術を活かして、クライアントの要望を形にすることで、イベントや展示会を成功に導く重要な役割を担っています。

このように、大工の仕事は多岐にわたり、大工のスキルは新たな分野で価値を生み出しているのです。

 

イベント業界の案件も獲得してみよう

 

大工としての技術を活かし、案件を獲得したい、さらに稼ぎたいと考えている方は、展示会・イベント業界の仕事をターゲットにし、案件を獲得してみてはいかがでしょうか。

実際に展示会・イベント業界の求人なども出ており、大工経験のある人材が求められているため、この需要を活用し、案件獲得のチャンスを掴むことができます。

大工の案件を効率的に獲得するツールとして今注目されているのが「職人BASE」です。「職人BASE」は、イベント業界の企業と職人をつなぐプラットフォームで、職人が自分に合った案件を見つけ、発注企業と直接話し合い受注できます。

スカウトを受けることもあるため、今まで磨いてきた大工のキャリア次第で、長期で継続依頼も可能です。

登録は無料ですので、気軽に登録できる「職人BASE」をうまく活用し、案件獲得を目指しましょう。

*参考 職人BASE

 

まとめ|大工の職種を把握し、キャリアを広げよう

 

大工の職種は多岐に渡り、それぞれがそれぞれの専門分野で技術や知識が求められ続けています。

そして、大工としてのスキルやキャリアは限定的ではなく、さまざまな分野で価値が高く求められている職種です。その高い専門性を活かし、大工としてのキャリアを広げていきましょう。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

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