DTPオペレーターという職業について、その仕事内容を詳しく知る方はあまり多くないかもしれません。彼らは、印刷物のデータ制作をおもな仕事としており、イベントの宣伝や企業の商品広告をおこなうときに活躍しています。
この記事では、DTPオペレーターの仕事内容や平均年収、未経験から転職する方法について解説します。さらに、DTPオペレーターに向いている人の特徴やオススメの転職エージェントもご紹介しますので、転職を考えている方はぜひ参考にしてみてください。
目次
DTPオペレーターとは
DTPは「Desk Top Publishing」の略語で、パソコン上で印刷物のデータを制作することをいいます。DTPに関係する職種はいくつか存在しますが、なかでもDTPオペレーターは印刷物のデータ作成を中心に業務を担っています。
ここでは、DTPオペレーターの具体的な仕事内容や平均年収、将来性などについて解説します。DTPオペレーターに興味のある方は、それぞれ確認しておきましょう。
DTPオペレーターの仕事内容
DTPオペレーターの仕事は、グラフィックデザイナーが作成したレイアウトをもとに、印刷用データを作成することです。印刷物の制作では、おもにパソコンのソフトを使用してデータの調整や加工、修正を行います。
そのため、DTPオペレーターには、ITリテラシーやパソコンスキルが求められます。中でも、アプリケーションの知識や表現方法のバリエーションをもつことは、質の高い印刷物を作成するために必要不可欠な要素です。
しかし、DTPオペレーターは、デザインの制作に携わることはほとんどありません。そのため、デザイナーの意図をくみとり制作に臨む必要があり、コミュニケーション能力も求められる側面もあります。
また、よく似た職業にDTPデザイナーもあります。DTPオペレーターとの違いは、デザイン作業をおこなうかどうかで分けられます。DTPデザイナーはクリエイティブ色が強い職業であるため、転職を考える場合は、間違いのないよう求人情報をしっかり確認しましょう。
DTPオペレーターの平均年収
DTPオペレーターの平均年収は、400万円程度といわれています。企業の規模や地域によって異なりますが、ほかの職種と比べても、平均年収が高いとはいえません。会社に勤めるなかで高年収を目指すためには、役職者を目指し、オペレーター以外のスキルを身につける必要があります。
また、短期間で年収を高めるために、フリーランスとして独立することもひとつの手です。しかし、フリーランスの場合、DTPオペレーターの業務以外に、営業や経理といったことが必要になります。これらを踏まえ、想定される収入と照らし合わせ、自身の働き方を考えることがオススメです。
DTPオペレーターの将来性
業界の縮小やWebメディアの発達によって、印刷媒体の需要は下がっています。そのなかで、DTPオペレーターの仕事を続けるためには、DTPデザイナーやWebデザイナーとしてのスキルを身につけることがオススメです。
印刷業界において、最近では業務委託での依頼も増えています。業務委託での案件獲得は、フリーランスや副業といった自由度の高い働き方が可能です。まずはプラットフォームやマッチングサイトで、案件を探すところからはじめてみるとよいでしょう。
DTPオペレーターに向いている人の特徴4選
DTPオペレーターの仕事は、人によって向き不向きがあります。向いている人の特徴は以下の通りです。
- コミュニケーション能力の高い人
- スケジュール管理ができる人
- ITやアプリケーションに詳しい人
- 細かい作業が好きな人
それぞれ解説しますので、確認してみてください。
コミュニケーション能力の高い人
依頼主は、理想とする印刷物を求めてDTPオペレーターに案件を発注します。そのため、DTPオペレーターには、デザイナーや依頼主の要望を聞き取るコミュニケーション能力が必要です。
DTPの高いスキルがあるだけで、相手の希望に沿っていなければ、質の高い業務とはいえません。多くの案件を受注するためにも、相手の希望にあわせて自身の意見を提案できるDTPオペレーターを目指す必要があるのです。
スケジュール管理ができる人
業務の依頼は、基本的に納期が設定されているため、スケジュール管理も非常に重要です。DTPオペレーターはクライアントワークであるため、納期を守ることで信頼を得られます。チームを組んでいる場合は、個人とチームの両方のスケジュール管理をおこなう必要があります。
ITやアプリケーションに詳しい人
DTPオペレーターは、業務をおこなう際にさまざまなソフトウェアを駆使します。そのため、ITやアプリケーションに詳しく、あたらしいツールに抵抗のない方はDTPオペレーターに向いています。
細かい作業が好きな人
印刷物を作成する際は、誤字脱字やフォント違いに注意する必要があります。ミリ単位でレイアウトを調整することもあり、DTPオペレーターには正確性が求められます。細かい部分まで集中して作業できる方は、DTPオペレーターに向いているといえます。
未経験からDTPオペレーターになるには
未経験からDTPオペレーターを目指すには、さまざまな方法があります。ここでは、オススメの転職活動の方法をご紹介しますので、自分にあったやり方を探してみてください。
転職エージェントに登録する
転職エージェントに登録することで、自分の希望に合った仕事の紹介を受けられます。無料で利用でき、履歴書の作成や面接対策などをサポートしてくれる点もメリットです。
また、積極的に利用することで、ホームページから読み取れない企業の情報を入手できる場合もあります。気になる仕事があったら、転職エージェントに相談するとよいでしょう。
転職サイトを活用する
転職サイトには、多くの求人が掲載されており、自由に検索や応募ができます。気になる求人を気軽に見たい方にはオススメです。
一方で、転職サイトには、転職エージェントのようなサポートはありません。応募から面接対策、条件交渉などの活動はすべて自身でおこなうため、一人で転職活動するのが不安でサポートしてほしい方は転職エージェントを活用するようにしましょう。
知識やスキルを身につける
転職活動をおこなう前に、知識やスキルを身につけることもオススメです。業務自体は未経験でも、知識やスキルを身につけていれば、採用の可能性が高まります。
印刷業界では最新の技術が次々と開発されているため、仕事を続けていくうえで勉強やスキルアップは必要不可欠です。転職前から学習する習慣をつくっておくことで、入社後も向上心をもって業務に取り組めます。
ポートフォリオを作成する
転職におけるポートフォリオとは、自身のスキルを企業にアピールするための作品集のことです。言葉だけでなく実際の作品を用いることで、採用企業からの信用度が高まるほか、労働条件の交渉なども成功しやすくなります。
技術者にとって、ポートフォリオは履歴書以上に大切なものです。ポートフォリオは、スキルやその企業の世界観を組み込み、自身を最大限にアピールできる作品に仕上げましょう。
正社員を目指す方へオススメの転職エージェント3選
ここでは、正社員を目指す方にオススメの転職エージェントとして以下の3つをご紹介します。
- リクルートエージェント
- マイナビAGENT
- dodaエージェント
それぞれ違った強みがあるため、自分と相性のよいものを利用するのがオススメです。ぜひ参考にしてみてください。
リクルートエージェント
リクルートエージェントは、国内で一番の求人数や支援実績を誇る転職エージェントです。転職先の紹介だけでなく、エージェントによる手厚いサポートが魅力のひとつです。たとえば就職内定に際し、年収や入社日程の交渉をする場合もあるといいます。
また、サイトや求人情報だけではわからない企業の雰囲気などを教えてくれる点も、メリットとして挙げられます。多くの実績があるため、転職エージェントを利用したことがない方も安心です。
＊参考 リクルートエージェント
マイナビAGENT
マイナビAGENTは、書類添削や面接対策が手厚い転職エージェントです。転職活動の基本から指導してもらいたい方には、オススメのサービスになります。未経験業界への転職でも丁寧なサポートを受けられる点は、人気の理由のひとつです。
また、面接対策ではエージェントが利用者の強みを見つけてくれるため、自信にもつながります。面接が苦手な方は、積極的に活用するとよいでしょう。
＊参考 マイナビエージェント
dodaエージェント
dodaエージェントは、求人紹介に力を入れている転職エージェントです。企業からのスカウトも多く、スピーディーに転職をおこないたい方にオススメのサービスです。
また、dodaエージェントには、転職に役立つツールが豊富に用意されており、さまざまな情報を取得できます。これらを上手に活用すれば、不安要素を減らして転職活動にのぞめることから、自ら行動するのが苦手な方に向いているサービスともいえます。
DTPオペレーターはイベント業界でも求められている
職人とイベント関連企業をつなぐ「職人BASE」は、 DTPオペレーターの案件探しに役立つプラットフォームです。企業とのマッチングができ、経験者があたらしい案件を獲得する機会としても利用されています。
また、職人BASEには検索機能も搭載されており、条件にあった求人を探しやすく、プラットフォームを利用したことがない方にもオススメです。登録ページにポートフォリオなど自身の情報を充実させれば、企業からスカウトが届くこともあり、さらに門戸が広がります。
新型コロナウイルスが5類に引き下げられたことで、イベント業界の案件は増加傾向にあり、DTPオペレーターの需要も高まっています。まずは職人BASEに登録し、自分に合う案件探しからはじめることがオススメです。
＊参考 職人BASE
まとめ｜転職エージェントを活用してDTPオペレーターになろう
この記事では、DTPオペレーターの仕事や平均年収、未経験から転職する方法について解説しました。DTPオペレーターは、印刷物を作成するうえで重要な役割を担っています。DTPオペレーターの平均年収は高くありませんが、スキルアップや独立をすることで、高年収も狙えます。
また、未経験の方がDTPオペレーターの職種を希望する場合も、転職エージェントを活用することで、転職活動をスムーズにおこなえます。DTPオペレーターとしてのスキルを身につければ、プラットフォームの職人BASEで案件の獲得も可能です。
新型コロナウイルスが5類に引き下げられ、イベント業界での案件も増えています。DTPオペレーターの需要も増えているため、転職して自由度の高い働き方を実現しましょう。
