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電気工事に関連するオススメの資格7選!主な仕事内容も解説!

ひと口に電気工事と言っても、建物の規模であったり、取り扱う電圧や電力の大きさであったり、諸々の条件で必要とする知識や技術が変わってきます。仕事の内容も多岐に渡るので、電気工事にまつわる職種や資格も多く、違いがわかりにくいこともあるでしょう。

本記事では、電気工事士の主な仕事内容と、電気工事にまつわる職種と資格、難易度などを解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

 

電気工事士の主な仕事内容

 

電気工事士の仕事内容として、大きく分けると「建設電気工事」と「鉄道電気工事」があります。また、最近では、展示会やイベントの電気工事なども増えてきています。それぞれについて、仕事内容を確認していきましょう。

 

建設電気工事

建設電気工事の内容は次の4つに分類されます。

  • 屋内配線工事
  • 外線配線工事
  • 冷暖房設備工事
  • ビル管理

下の項目でそれぞれ解説します。

 

屋内配線工事

  • 電線
  • 電話機
  • テレビのアンテナ線
  • インターネット

屋内のこれら各種回線を、コンセントやスイッチプレートにつなぐ工事です。照明器具の増設の際などには伝統線の延長工事も行います。

 

外線配線工事

電柱(発電所からの電線がつながれている)から、住宅や各施設までの電線を配線する工事です。トランス(変圧器)の吊替工事、電柱をたてる工事も外線配線工事に含まれます。

 

冷暖房設備工事

冷暖房などの空調設備工事も電気工事士の仕事です。空調メンテナンス専門の会社などに就く場合は、「管工事施工管理技士」「電気主任技術者」などの資格も持っていると強みになります。

 

ビル管理

ビル管理業界も、通信、受電、証明など、多くの電気設備があり、電気工事士の活躍の場です。さらに、ビル管理には電気設備以外にも、ボイラー設備や水道設備などの管理もあるため、電気工事士以外の資格も持っていればより有利になるでしょう。

 

鉄道電気工事

鉄道電気工事には、「変電電気工事」と「電気設備の点検工事」があります。それぞれについて見ていきましょう。

 

変電設備工事

発電所から供給された高圧電力を、電車や施設で使えるように電圧を下げる(変圧する)設備の工事です。変電所の建設、管理、メンテナンスも行います。

 

電気設備の点検工事

電車は通電設備(パンタグラフ)を通して、電線から供給された電気を使って走ります。また、電車関連の電気設備には、線路の信号や駅の電光掲示板、照明、モニターなどがあります。それらの電気設備全般の施工、管理、メンテナンスが電気工事士の仕事です。

 

展示会やイベントの電気工事

展示会やイベントなどに伴う電気設備の工事や機器の設置等を会場で行う仕事です。

現場で図面を見ながら、状況に応じて、きれいに目立たなく配線をする工夫や手順、電源の引き込み経路を考え、実行します。また、それぞれのブースの電気使用量に応じたブレーカーの容量変更など、臨機応変な対応が求められます。

 

電気工事をするには資格が必要?

 

電気工事をするには、電気工事士の資格が必要です。しかし、電気工事の作業の中で、電気工事士の資格がなくてもできる作業があります。

  • 資格がないとどうなるのか
  • 資格がなくてもできること

について、詳しく解説していきます。

 

資格がないとどうなる?

電気工事士法に定められた「電気工事のうち軽微な作業(電気工事士法施工規則第2条)」か、もしくは「軽微な工事(電気工事士法施行令第1条で電気工事から除外)」の作業のみできます。

 

資格がなくてもできること

電気工事士法によると、以下の作業は資格不要です。

  1. 電圧600V以下で使用する差込み接続器、ねじ込み接続器、ソケット、ローゼット、その他の接続器又は電圧600V以下で使用するナイフスイッチ、カットアウトスイッチ、スナップスイッチその他の開閉器にコード又はキャブタイヤケーブルを接続する工事
  2. 電圧600V以下で使用する電気機器(配線器具を除く。以下同じ)又は電圧600V以下で使用する蓄電池の端子に電線(コード、キャブタイヤケーブル及びケーブルを含む。以下同じ)をねじ止めする工事
  3. 電圧600V以下で使用する電力量計、電流制限器又はヒューズを取り付け、又は取りはずす工事
  4. 電鈴、インターホーン、火災感知器、豆電球その他これらに類する施設に使用する小型変圧器(2次電圧が36ボルト以下のものに限る)の二次側の配線工事
  5. 電線を支持する柱、腕木その他これらに類する工作物を設置し、又は変更する工事
  6. 地中電線用の暗渠又は管を設置し、又は変更する工事

*参考 電気工事士等資格が不要な「軽微な工事」とは

 

電気工事に関連する資格20選

 

電気工事の仕事は多岐に渡り、関連資格には以下のようなものがあります。知識や技術力は形のない資産なので、証明のためにも、仕事の幅を広げるためにも、資格を取得しておくことはオススメです。また、転職や独立の際にも役立ちます。

  • 第一種電気工事士
  • 第二種電気工事士
  • 認定電気工事従事者
  • 特種電気工事資格者
  • 電気主任技術者
  • 1級電気工事施工管理技士
  • 2級電気工事施工管理技士
  • 消防設備士
  • エネルギー管理士
  • 電気通信主任技術者
  • 電気通信の工事担任者
  • 高圧ケーブル工事技能認定
  • 高所作業車運転者
  • 電気取扱者(低圧、高圧、特別高圧)
  • 職長・安全衛生責任者教育
  • 車両系建設機械運転者
  • 研削といし取替試運転作業者
  • アーク溶接作業者
  • クレーン・デリック運転者
  • 玉掛作業者

 

電気工事に関連するオススメの資格7選と難易度

 

電気工事に関連する資格を20個ご紹介しましたが、その中でも電気工事の仕事に従事する上で、今後持っておくと便利なオススメの資格を7つご紹介します。

 

第一種電気工事士

電気工事をする上で登竜門と言えるこの資格は国家資格です。この資格を保有していれば、住宅や小規模店舗等(一般用電気工作物等)の電気工事と小規模工場やビル等(最大電力500kW未満の需要設備)の電気工事が可能です。

試験の実施時期は、2024年以降は年2回実施されることになりました。学科試験のCBT方式が4月頃と9月頃、筆記方式が下期のみで10月頃、技能試験は7月頃と11月頃です。(受験申込受付は6月頃)

なお、CBT方式とは、コンピュータを利用して実施する試験方式のことです。受験、応募資格はとくに制限がなく誰でも受験できますが、実務経験が3年以上ないと免状が交付されないので注意しましょう。

直近5年間に実施した第一種電気工事士の学科試験と技能試験の結果をまとめると、下の表の通りです。学科試験、技能試験共に、おおよそ50〜60%程度の合格率なので、難易度としてはさほど高くなく、挑戦しやすい資格と言えるでしょう。

なお、次の資格と実務経験があれば、都道府県に申請して第一種電気工事士免状の交付を受けられます。

  • 電気主任技術者免状の取得者で、免状取得後5年以上電気工作物の工事、維持または運用に関する実務に従事していた人。
  • 昭和62年以前に実施されていた高圧電気工事技術者の合格者で、合格後に電気工事に3年以上従事していた人。

 

学科試験 技能試験(学科試験免除者及び学科試験合格者対象)
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2019年 37,610 20,350 54.1 23,816 15,410 64.7
2020年 30,520 15,876 52.0 21,162 13,558 64.1
2021年 40,244 21,542 53.5 25,751 17,260 67.0
2022年 37,247 21,686 58.2 26,587 16,672 62.7
2023年 33,035 20,361 61.6 26,143 15,834 60.6

*参考 試験実施状況の推移(第一種電気工事士試験) | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター(単位:人、%)

*参考 電気工事士 (METI/経済産業省)

 

第二種電気工事士

この資格を保有していれば、住宅や小規模店舗等(一般用電気工作物等)の電気工事が可能です。

試験の実施時期は、学科試験のCBT方式が4月頃と9月頃、筆記方式が5月頃と10月頃、技能試験は7月頃と12月頃です。(受験申込受付は3月頃と8月頃)

直近5年間に実施した第二種電気工事士の学科試験と技能試験の結果をまとめると、次の通りです。

学科試験が60〜70%程度、技能試験が7割を超える合格率なので、難易度は高くなく、挑戦しやすい資格試験と言えるでしょう。

学科試験 技能試験(学科試験免除者及び学科試験合格者対象)
受験者数 合格者数 合格率 受験者数 合格者数 合格率
2019年 122,266 80,625 65.9 100,379 65,520 65.3
2020年 104,883 65,114 62.1 72,997 52,868 72.4
2021年 156,553 92,640 59.2 116,276 84,684 72.8
2022年 145,088 81,179 56.0 97,659 70,888 72.6
2023年 134,025 79,655 59.4 95,337 67,749 71.1

*参考 試験実施状況の推移(第二種電気工事士試験) | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター(単位:人、%)

*参考 電気工事士 (METI/経済産業省)

 

認定電気工事従事者

経済産業大臣により認定される自家用電気工作物のうち、電圧600V以下で使用する電気工作物の電気工事に従事できる資格です。認定電気工事従事者認定講習を受講し、産業保安監督部に認定申請及び交付申請することで認定証を交付されます。

基本的に要件を満たせば、講習を受けることで取得できるので、難易度は高くありません。受講資格は次のいずれかの要件を満たす人です。

  • 第二種電気工事士免状の交付を受けている人
  • 電気主任技術者免状の交付を受けている人

なお、次の人は認定講習の講習修了証がなくても交付申請が可能です。

  • 第一種電気工事士試験合格者
  • 第二種電気工事士免状取得後、電気工事に関し3年以上の実務経験を有する人
  • 電気主任技術者免状取得後、電気工作物の工事、維持もしくは運用に関し3年以上の実務経験を有する人

*参考 認定電気工事従事者認定講習 – 講習のご案内

 

特種電気工事資格者

この資格で可能な工事は、自家用電気工作物(最大電力500kW未満の需要設備)のうち、ネオン工事及び非常用予備発電装置工事で、認定証の交付は、その工事の種類ごとに行われます。

 

ネオン工事資格者

経済産業大臣が定める認定講習を受講し、かつ、5年以上の実務経験があることが認定申請の要件です。受講資格は、電気工事士の免状取得者に限られています。要件を満たし、産業保安監督部に申請することで認定証を交付されるので、難易度は高くありません。

または、公益社団法人日本ネオン協会が実施する「ネオン工事技術者試験」(年1回)を受験し、合格することで、資格申請が可能です。受験資格は上記同様、電気工事士の免状取得者で、実務経験はとくに要件には入っていません。

試験内容は筆記試験と技術試験です。合格率は発表されていないので難易度はわかりませんが、合格基準は60%以上の正答が必要とされています。合格後、産業保安監督部に申請すれば認定証が交付されます。

*参考 2023年度ネオン工事技術者試験受験案内

 

非常用予備発電装置工事資格者

上記ネオン工事資格者同様、経済産業大臣が定める認定講習を受講し、かつ、5年以上の実務経験があることが認定申請の要件です。受講資格は、電気工事士の免状取得者に限られています。要件を満たし、産業保安監督部に申請することで認定証を交付されるので、難易度は高くありません。

または、一般社団法人日本内燃力発電設備協会が実施する「自家用発電設備専門技術者試験」を受験し合格すれば認定証の申請ができます。受験資格は、電気工事士免状取得者に限り、実務経験も必要です。部門ごとの必要実務経験年数は以下の通りです。

  • 装置部門:5年
  • 据付工事部門:5年
  • 保全部門:3年

学歴または資格を有する人は、その資格免状の写しを提出することで、上記の必要実務経験年数が次の年数に短縮されます。

学歴等 必要実務経験
装置部門 据付工事部門 保全部門
学歴 大学 機械工学系

または

電気工学系

3年 3年 2年
短期大学
高等専門学校
資格 電気主任技術者 1年 1年 1年
ボイラー・タービン主任技術者
技術士(機械または電気・電子)
消防設備士 該当せず 1年
消防設備点検資格者(第一種)

試験の合格率の発表はされていないため難易度はわかりませんが、合格後、産業保安監督部に申請すれば認定証が交付されます。

*参考 特種電気工事資格者認定講習(ネオン工事、非常用予備発電装置工事)

*参考 自家用発電設備専門技術者新規受験について

*参考 受験の手引き

 

電気工事施工管理技士(1級、2級)

電気工事施工管理技士は、建築物や土木構造物の建設や増築などに要する、電気工事に関する施工計画の作成や、工事現場における工程管理、品質管理、原価管理、安全管理などを行うことが可能な資格です。

1級と2級の仕事内容はほぼ同じですが、施工管理できる建設現場の規模に違いがあります。受検資格は以下の通りです。2024年に緩和され、受検しやすくなりました。

学歴等 実務経験
学歴 大学、短大等(指定学科) 卒業後3年
高等学校(指定学科) 卒業後5年
技士補

技士

1級1次検定合格(対応種目) 合格後3年
2級1次検定合格(対応種目) 合格後5年
上記以外 10年

2023年の電気工事施工管理技士試験の合格率は次の通りです。

電気工事施工管理技術検定 第一次検定 第二次検定
1級 40.6% 53.0%
2級 前期 53.2% 実施なし
後期 43.8% 43.0%

40〜50%程度の合格率なので、難易度が高いというわけではありません。スキルアップのために挑戦するのもよいでしょう。

*参考 実務経験による技術者資格要件の見直し(一般建設業許可の営業所専任技術者等の要件緩和)

*参考 過去の受検状況・検定問題・合格基準 | 建築・電気工事施工管理技術検定 | 一般財団法人建設業振興基金 試験研修本部

 

電気主任技術者(第一種〜第三種)

この資格を保有することによって、発電所や変電所、また、工場やビルの受電設備や配線など、電気設備の保安監督に従事できます。電気設備を設けている事業主は、電気主任技術者の選任が法律で義務付けられ、保安監督は、電気主任技術者の独占業務です。

資格の種類は、取り扱う電圧により、第一種から第三種までの3種類です。第三種は一次試験のみ、第一種と第二種は一次試験と二次試験があります。それぞれの試験の直近5年間の合格率は下の表の通りです。なお、第三種、2023年の一次試験の合格率は、下期の結果が出ていないため、上期のみの結果を反映しました。

年度により差がありますが、全体的には合格率が10〜30%前後となっており、難易度の高い試験と言えるでしょう。

一次試験 二次試験
第一種 第二種 第三種 第一種 第二種
2019年 24.2 23.6 9.3 17.2 22.8
2020年 50.3 27.2 9.8 14.4 27.9
2021年 30.9 25.7 11.5 8.0 17.2
2022年 30.8 35.2 11.7 20.9 24.0
2023年 33.0 24.5 16.6 17.9 17.7

*参考 試験実施状況の推移 | ECEE 一般財団法人電気技術者試験センター(単位:%)

 

電気通信主任技術者

電気通信ネットワークの工事、維持及び運用の監督責任者です。ネットワークを構成する設備に着目して次の2つの種類に区分され、年に2回行われる試験の科目も一部違います。

  1. 伝送交換主任技術者資格者証

監督範囲は、電気通信事業の用に供する伝送交換設備及びこれに附属する設備の工事、維持及び運用です。

  1. 線路主任技術者資格証

監督範囲は、電気通信事業の用に供する線路設備及びこれらに附属する設備の工事、維持及び運用です。

直近5回の試験種別ごとの合格率は下の表の通りです。線路主任技術者の方が伝送交換主任技術者よりも、毎回合格率が若干高くなるものの、どちらの試験も難易度は高いと言えるでしょう。

区分 試験種別 合格率(%)
2021年度第1回 伝送交換 45.6
線路 61.3
50.9
2021年度第2回 伝送交換 32.8
線路 45.1
36.3
2022年度第1回 伝送交換 23.9
線路 43.2
29.7
2022年度第2回 伝送交換 29.4
線路 38.8
32.4
2023年度第1回 伝送交換 27.9
線路 33.7
29.8

*参考 電気通信主任技術者 | 日本データ通信協会 電気通信国家試験センター

*参考 電気通信主任技術者試験の実施結果: 試験種別毎推移表

 

電気工事の資格についてよくある質問

 

電気工事にまつわる資格について、よく耳にするについて以下の項目にまとめました。

 

「第一種電気工事士」と「第二種電気工事士」の違いは?

第二種電気工事士は600V(ボルト)以下の低圧で受電する、一般住宅や小規模な店舗・事業所などの工事に従事できます。第一種電気工事士は、その範囲に加えて、最大電力500kW(キロワット)未満の高圧で受電するビルや工場、大規模店舗などの工事に従事できます。

 

電気工事士の合格率は?

詳細は、「電気工事に関連するオススメの資格7選と難易度」の項目でまとめてありますので参照してください。大まかには、第一種電気工事士は学科と技能で50〜60%の合格率、第二種電気工事士は同じく学科と技能で60〜70%の合格率です。(過去5年の受験者数と合格者数の集計による)

 

イベント業界では電気工事士の需要がある!

 

コロナ禍で数年間はイベントなどが控えられていましたが、アフターコロナの現在では多くの展示会やイベントが催されています。

たとえば、スポーツイベント、地域のお祭り、野外フェス、学園祭など、イベント業界における電気工事士の仕事は豊富です。しかし、どのように仕事を探せばよいか、悩んでいる人もいるのではないでしょうか。

そのような時は、イベント業界の仕事探しに便利な「職人BASE」をオススメします。イベント業界における仕事の、需要と供給をマッチングしてくれるサイトです。仕事の幅を広げたい人や、イベントの仕事に興味のある人は、ぜひサイトをチェックしてみてください。

*参考 職人BASE

 

まとめ|電気工事士の仕事の幅は資格で広げられる!

 

電気工事をする上で必要な資格について解説してきました。

電気工事士だけではなく、多岐に及ぶ電気工事にまつわる資格によって、自己のスキルアップになり、仕事の幅を広げられることもわかりました。将来転職や独立を考えた時にも有利になるので、ぜひ、資格を取得し、電気工事のさらなるプロフェッショナルを目指していきましょう。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

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