展示会や見本市などのイベントは、1年を通していくつも開催されていますEventBank Partnersに掲載されている展示会だけでも、2023年で746件も開催されています。
このサイトでは、幕張メッセや東京ビッグサイトなどの大きい会場での展示会がメインとなりますので、もっと小さい会場も含めると非常に多くのイベントが開催されていることがわかります。2024年ももっと多くのイベントが開催されていくことでしょう。
この記事では、そういった展示会と見本市の定義や違い、展示会・見本市での職人さんの仕事、イベントの案件の獲得方法についてご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。
目次
展示会と見本市の定義
展示会と見本市の定義が判らない方が多いのではないでしょうか。本章では、展示会と見本市それぞれの定義についてご紹介します。展示会と見本市の仕事を獲得しようとしている方は、それぞれの定義について理解しておきましょう。
展示会とは
国際標準化機構(ISO)は展示会の定義を定めています。定義としては、「商品、サービス、情報などを展示・宣伝するためのイベント」となります。日本においては1950年代から展示会が行われるようになり、現在では企業のプロモーション活動のなかでも重要な位置づけとなっています。
展示会に出展するメーカー、問屋などの企業は独自のブースを設けます。新製品・新サービス・既存商品などを陳列し、来場するお客様にアピールします。それぞれに陳列方法にも工夫を凝らし、多くの来場客の目に留まるようにします。展示だけに限らず、商談席を設け、実際の取引先へのアプローチをすることもあります。展示会の目的は、新規顧客の獲得や新製品・新サービスなどの認知などがありますが、最終的な目的は売り上げを伸ばし、利益を上げるということです。
見本市とは
見本市は、企業が開発・製作した新しい商品や製品、サービスなどを展示したり、デモンストレーションして見せたりする、期間の限られた催しになります。売買される場になるので、来場するのはバイヤーなどのビジネス関係者に限られます。出展する企業や、主催者の送付する招待状がなければ入場できないことが多い傾向があります。
会場はコンベンション・センター(見本市会場)がよく使われます。バイヤーなどが多く集まり、多数の相手との商談が可能です。小さな企業、資金力のない企業などは普段から商談の機会も限定されますが、見本市なら多くの商談をするという目的が叶います。
展示会と見本市の違いとは?
見せるのが展示会、売るのが見本市?
見本市は英語では「Trade Show」あるいは「Trade Fair」と言います。見本市とよく似た言葉の展示会は、英語では「Show」や「Fair」あるいは「Exhibition」になります。単語からわかるように、見本市は商売(Trade)に重点を置いた催しであるのに対し、展示会は展示すること(Exhibit)に重点を置いた催しということになります。
海外は見本市、日本は展示会?
日本では展示会の名称で呼ばれることが多い傾向があります。言葉の意味から考えると日本の大規模会場で行われているビジネスイベントは、販売促進プロモーションの展示会より、商談を行う見本市の方が実態に近いでしょう。
海外の展示会企業は見本市と呼び、日本の会社は展示会という言葉を使うことが多いようです。フランス見本市協会は、名前に見本市が使われており、ドイツ系のメッセフランクフルトジャパンは自社ウェブサイトで、国際見本市主催会社としています。日本法人だと、日本能率協会や日経新聞社などは、展示会という名称が多い傾向です。
見本市は古く、展示会は新しい?
東京ビッグサイトの前にあった大規模会場は、1959年に開業した東京国際見本市会場と呼ばれていました。会場運営とイベントを主催する会社は東京国際見本市協会という名称でした。ガラクタ市とか古本市というように、市という言葉が小規模で少し古いスタイルのイベントというようなイメージが持たれてきたのかもしれません。1996年に開業した東京ビッグサイトの正式名称は東京国際展示会場です。
展示会・見本市ではどのような仕事がある?
「展示会や見本市では、どのような仕事があるのか?」とイベント業界での工事を請け負ったことがない職人の方の中には、こういった疑問を持たれている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、展示会・見本市での職人の仕事内容についてご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
ブースのデザイン・作成・設営・装飾
展示会や見本市では、企業ごとにブースが作られることが一般的です。企業としては、自社の製品の売り出しポイントが来場者に伝わるようなブースを、展示会に置きたいと考えています。
そこで、職人の方は、ブースのデザインや作成、設営、装飾などを行います。それぞれの作業によって、担当する職人が変わる場合や、技術力のある職人が複数の作業を担当することがあります。
デザインの部分だけであったり、デザインを形にするために作成する部分など、今までの経験や持っているスキルを、活かして作業を進めていきます。
電気工事
大きな会場で行われる展示会や見本市などでは、会場全体に電力を供給するための電気工事が行われます。こういった工事を「基礎幹線工事」といいます。
大きな会場を使う場合、展示会や見本市によって、どこにブースをおくのかなどが変わってきます。そのため、電気をどのように引っ張ってくるのかという工事を行う必要があります。
この基礎幹線工事は、野外イベントなどでも同様で、電気のない場所や電力の足りていない場所に発電機を手配したり、配線工事や照明工事を行なったりもします。
トラス設営
トラス設営とは、ブースの枠などでよく使われるアルミトラスを設営する作業です。
トラス設営のトラスとは、三角形を1単位とした骨組みのことで、橋などにも使われるくらい非常に強固な構造です。展示会などの大きなブースの設営などでは、このトラス設営の作業が発生します。
施工管理
展示会や見本市を開くためには、さまざまな工事が行われています。そのため、それらを統括して管理する仕事として、「施工管理」というものがあります。
施工管理を行う職人は、工事のスケジュールや現場の作業員のリソースを管理したり、事故が発生しないように現場全体をまとめる業務を行います。施工管理は、スムーズに工事を進めるために非常に重要です。
また、書類の作成やデスクワーク、設計者や他の業者との打ち合わせなども行います。現場の作業員が、作業を進めやすくするために、動くことが求められます。
音響オペレーター
展示会や見本市などのイベントでは、音響も空間を演出する重要な要素の一つです。展示会の中でのイベントを開くときに、そのシーンにあった音楽をかけて、来場者の注目を集めるなどが、音響オペレーターの仕事となります。
音楽をかけるだけではなく、音響演出のプランを考えたり、機材の搬入・搬出であったり、現場での音響の調整なども仕事内容になります。
現場の物理的な設備を整える大工のような仕事ではなく、会場全体の空間を整えるのが音響オペレーターという仕事です。
映像オペレーター
映像オペレーターは、展示会や見本市などの映像関連の作業を行う職種です。映像をスクリーンに投影したり、ライブ配信などをオペレートしたりします。
映像オペレーターの仕事は、リアルタイムでの作業が多く、タイミングが非常に重要です。会場内のスクリーンに、いつ、どこのシーンの映像を流すのかというタイミングを見計らって、映像を切り替えます。
このタイミングによって、会場の盛り上がり方も変わってくるため、音響オペレーター同様、映像オペレーターも、イベントの中の空間を演出するためには、必要不可欠です。
イベント業界に関わる仕事を獲得しよう
展示会・見本市の運営や開催を行なっているイベント業界ですが、一人親方の職人の方の需要が高まってきています。
一人親方の方は、イベント会場の設営業務や空間演出業務として、案件を獲得できる可能性があります。イベント業界に関わる仕事に興味はあるけど、まだ挑戦できていない一人親方の方はぜひ挑戦してみましょう。
イベント業界での仕事は1年を通して需要がある
イベント業界では、1年を通して仕事を獲得できます。冒頭でもお伝えした通り、大きな会場だけでも、約750件もの展示会・見本市が1年を通して行われています。
小さい規模のものも含めると、非常に多くの展示会や見本市が開催されているため、安定して仕事を受注できます。
一人親方の悩みとして、収入が安定しないことが挙げられますが、イベント業界の仕事を獲得できれば、収入に関する悩みは軽減するでしょう。
イベント業界の仕事なら職人BASEで見つけよう
そういったイベント業界の仕事を獲得するなら、職人BASEへの登録がおすすめです。
職人BASEは、業務を発注したいイベント運営会社と業務を受注したい一人親方をマッチングするためにつくられました。LINEを使用してメッセージのやり取りを行うため、新たにアプリをダウンロードする必要がなく、すぐに始められます。イベント業界の仕事を受注したい一人親方は、職人BASEへの登録を検討しましょう。
*参考 職人BASE –
まとめ|展示会と見本市の仕事を獲得しよう
展示会と見本市には定義が異なるため、厳密にいえば違うものという扱いです。実情としては、日本では展示会という名称が使用される傾向があります。1年を通して、様々なジャンルの展示会・見本市が全国各地で開催されています。展示会・見本市に関わる仕事は1年を通して受注できるため、一人親方は職人BASEに登録して、仕事を受注しましょう。