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内装工事業界の将来性は?内装工事業界の課題や内装工のやりがいを紹介

内装工の一人親方になろうと検討している方のなかには、以下のような悩みを持っている方がいるのではないでしょうか。

  • 内装業界が抱えている課題
  • 内装業界の今後の動向や将来性が気になる
  • 内装工のやりがいや魅力を知りたい
  • 内装工で役立つ資格について知りたい

本記事では悩みを解消する内容や、内装工が建設業以外で活躍できるイベント業界についてご紹介します。内装工の一人親方になろうと検討している方は本記事を参考に、内装業界について理解を深めましょう。

 

内装工事業界が抱えている課題は?

 

内装工事業界では、会社同士の競争や職人の人材不足が課題として挙げられています。それぞれの課題について、詳しく解説します。

 

業者同士の競争

内装工事業界は、業者の数が多く、業者同士の競争が激しい業界です。というのも、内装工事業界が、他の業界と比較しても参入しやすい業界であると言われているからです。

参入しやすいと言われている理由としては、内装工事の作業はクロス張りや塗装工事など、スキルを身につけるのに時間がかからないためです。建築士などと異なり、資格がなくても、作業を行うことができるということも理由の一つです。

また、内装工事は少人数で対応できる案件も多く、設備などを購入する初期費用も低いことから、競合の数が増加しているというのが現状です。他の業者との競争が激化すると、内装工事業界で生き残っていくことが難しくなり、他との差別化を図っていく必要があります。

 

職人の人材不足

内装工事業界では、若手の職人や後継者が少ないという課題も抱えています。確かに業者の数は多く、競争が激しい業界なのですが、高い技術力を持った職人たちの高齢化が進んでいる業界でもあります。

職人の高齢化が進むと、現場の仕事から離れていく職人の方が増えてしまいます。自分の今までの仕事を引き継いでくれる若手の職人がいなければ、その業者は廃業に追い込まれることになります。

国土交通省の出している「最近の建設業を巡る状況について」という資料によると、建設業に就業している人のうち、55歳以上が35.5%、29歳以下が12.0%と高齢化が進行していると報告されています。

2020年と比較して、2021年では、55歳以上の就業者の6万人が減少しているというデータも公開されています。このように、内装工事業界を含む建築業界では、若手の職人の獲得、育成が喫緊の課題となっています。

*参考 最近の建設業を巡る状況について

 

内装工事業界の今後の動向とは?

 

内装工事業界の今後の動向について気になる方も多いでしょう。本章では以下の内容に沿ってご紹介します。

  • 新築住宅の着工数が減少する可能性がある
  • リフォーム市場は今後も需要がある見込み

それでは順に紹介していきます。

 

新築住宅の着工数が減少する可能性がある

ここ数十年の間、新築住宅の着工数は減少傾向にあります。国土交通省が出した新設住宅着工数の推移によると、2006年に128万戸あった新築住宅の着工数が2021年には86万戸までに減少しています。

新築住宅の着工数が減少することで、内装工事の着工数も減少するでしょう。減少傾向に関しては今後も続く可能性があり、新築住宅を専門としている内装業者のなかには、関連事業やイベント業界などの他業界の事業などと兼任している業者も増加しています。

 

リフォーム市場は今後も需要がある見込み

新築工事の着工数が減少している一方で、近年ではリフォーム市場の需要が高まりつつあり、リフォーム市場に参入する内装工事業者が増加傾向にあります。社会問題である少子高齢化が進むにつれて、バリアフリーに対応するためのリフォーム件数が今後増加すると予想されます。地震や台風などの自然災害が多い日本では、建物の災害対策も十分ではありません。よって、今後もリフォーム市場の需要が高まる見込みです。

 

内装業界の将来性とは?

 

新築工事が減少するなか、内装業界の将来性について気になる方も多いでしょう。本章では、内装業界の将来性について以下の項目に沿ってご紹介します。

  • 景気に左右されない
  • 幅広い業務をカバーする

それでは順に紹介していきます。

 

景気に左右されない

内装工は、景気の良し悪しに関わらず、継続して仕事があります。景気が良いときは、テナントや商業施設の新装オープンが重なり、内装仕上げの需要が高まります。景気が良くないときには、中古住宅などのリフォーム・リノベーション需要が増すため、内装工事が必要です。少子高齢化が進むにつれて、バリアフリー対応のリフォーム件数も増えていく見込みです。日本は地震大国でありながら、耐震住宅の普及はまだまだ途中段階です。今後の経済状況に関わらず、安定して仕事を続けられる業種だといえるでしょう。

 

幅広い業務をカバーする

将来を見据えて取り組むには、幅広い業務をカバーすることが不可欠です。社会の動きに合わせて求められる施工が変化するので、変化に対応することが必要です。一人親方としては、クロス貼りだけではなく床材も敷けるというように、技術を多角化させていくことが大切です。内装資材の技術は日進月歩で、新しい素材が出てきて一気に広まることも考えられます。普段から情報収集を欠かさず、時代の潮流に柔軟に対応することで、継続的に仕事を得られるでしょう。

 

内装工のやりがいや魅力

 

内装工のやりがいにはどのようなものがあるのでしょうか。本章では内装工のやりがいや魅力について以下の項目に沿ってご紹介します。

  • 自分の仕事が形に残る達成感を得られる
  • 未経験でも働ける
  • 長く勤められる

それでは順に紹介していきます。

 

自分の仕事が形に残る達成感を得られる

内装工は建物や部屋の最終仕上げを担当しています。内装工の手仕事が美しい空間を作り上げ、成果が形に残ることから、達成感を味わえます。成果が形に残ることから、技術力もはっきりと表れます。技術力が高いと仕事を継続的に得られるため、現場経験を積んで技術力を磨きましょう。

 

未経験でも働ける

内装工は年齢制限や学歴、職歴が不問のため、未経験でも始められます。他の建設業の仕事では、専門の資格が必要な場合がありますが、内装工は特別な資格が必要ではありません。多くの会社が未経験から採用しており、さらに独立して稼げるため、魅力的な仕事であるといえます。

 

長く勤められる

内装工は室内の作業が多く、天候により工期が延期されることが少ないため、安定した勤務環境と働きやすい条件が整っているため、長期間働ける環境が整っています。他の建設現場と比べて、作業が精密で、特に重たいものを運ぶ必要が少ないため、体力的な負担が軽減されます。安心して将来にわたり、キャリアを築いていくことが可能です。

 

内装工としてスキルアップする資格を紹介

 

内装工は資格が必要ありませんが、スキルアップするために資格を取得することをおすすめします。資格を取得していることで、差別化を図り、依頼主に安心感を与えられます。

本章では、内装工としてスキルアップするための資格を、以下の項目に沿ってご紹介します。

  • 表装
  • 内装仕上げ施工技能士
  • 建築施工管理技士

それでは順に紹介していきます。

 

表装技能士

表装技能士は国家資格の技能検定であり、表具作業と壁装作業のふたつがあります。表具作業とは、襖の張替などのことであり、壁装作業はクロス張りの検定であり、1級・2級があります。

*参考 表装技能士 - 難易度・合格率・日程・正式名称

 

内装仕上げ施工技能士

内装仕上げ施工技能士は、国家資格の技能検定です。1〜3級まで設定されており、それぞれの級で合格すると、各級の内装仕上げ施工技能士として工事に入ることができます。リフォームやリノベーションなどの内装工事を仕事とするにあたって、スキルアップに最もふさわしい資格のひとつです。

学科試験と実地試験からなり、受験資格には実務経験もしくは養成校卒業が必要です。検定試験では「プラスチック系床仕上げ工事作業」「鋼製下地工事作業」「ボード仕上げ工事作業」「カーテン工事作業」をこなす必要があります。

技能検定に合格すると、1級は厚生労働大臣、2級・3級は各都道府県知事からの合格証書が交付され、技能士と名乗ることができます。

*参考 内装仕上げ施工技能士になるには - 建設業をトータルサポート|東京都の橋本税理士・行政書士事務所

 

建築施工管理技士

建築施工管理技士は、現場監督のための国家資格です。現場で「主任技術者・監理技術者」といった責任のある役割を担えます。1級と2級では難易度が異なり、実務経験で受験する級を決めるのがおすすめです。

2級に関しては、建築・躯体・仕上げの3つに種別されているので、内装業であれば「仕上」を選ぶといいでしょう。社会的な認知度が高く、評価を得やすい資格ですが、合格率が30〜40%程と難易度が高い資格です。キャリアを積むことや十分に資格試験対策を練ることが大切でしょう。

*参考 施工管理技術検定

 

内装工が今後活躍できる場所はイベント業界

 

内装工は新築住宅の着工数が減少することなどから、建設業のみで仕事を得続けることは難しくなるとみられます。本章では、内装工が活躍できるイベント業界を以下の項目に沿って紹介します。

  • イベント業界とは
  • イベント業界で活躍するなら職人BASEに登録しよう

新たな活躍の場として、イベント業界を検討しましょう。

 

イベント業界とは

イベント業界はイベント産業に関わる業界であり、厚生労働省はイベント産業において、以下の3つの職種に分類しています。

  • 企画:企画プロデュース、プロジェクト・マネジメントの職務
  • 制作:制作計画、制作管理、制作施工の職務
  • 運営:運営管理、運営実施の職務

イベント業界は、イベントの企画・制作・運営を行う業界であり、コンサートや展示会、セミナー、ショー、大会、舞台、お祭りといったイベントを行います。

 

イベント業界で活躍するなら職人BASEに登録しよう

内装工はイベント産業における「制作」分野で活躍できます。イベント業界で活躍するなら職人BASEへの登録がおすすめです。

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*参考 職人BASE -

 

まとめ|内装工はリフォームとイベントで需要がある

 

内装工は形が残る仕事であり、やりがいを感じられます。新築住宅の着工数が減少する一方、リフォーム工事やイベント業界の需要は増加するでしょう。

イベント業界で活躍するなら職人BASEの登録がおすすめです。内装工で継続的に仕事を獲得して、収入増加につなげましょう。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

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