専門性の高い職種である空間デザイナーは、住宅や店舗設計、イベント業界など、多岐に渡る業種で活躍できます。引く手数多な空間デザイナーですが、実際にキャリアアップ転職するためにはどのようにしたらいいのか、気になる疑問でしょう。
そこでこの記事では、空間デザイナーとしてキャリアアップ転職する方法を中心に、空間デザイナーの平均年収や将来性、転職に役立つ資格などを詳しく解説します。
目次
空間デザイナーの年収と将来性
経験や地域、勤務先によって異なりますが、空間デザイナーの平均年収はおよそ467万円となっています。これは日本の平均年収と比べても高い水準にあるといえるでしょう。
将来性については、今後も高い傾向にあるといえます。リモートワーク対応の空間設計など新たなニーズが増加していることや、VRやAR技術の発展により、仮想空間のデザイン需要も高まっています。 これらのトレンドに対応できる柔軟性と専門知識をもつ空間デザイナーは、今後も高い需要が期待されるでしょう。
空間デザイナーがキャリアアップ転職を実現する方法
ここで、空間デザイナーとしてキャリアアップ転職を実現するための方法を解説します。キャリアアップを目指すためにも、以下のことに意識することが大切です。
- 3つのステップでキャリアプランを組み立てる
- 業務範囲以外の知識や経験も積み立てる
- 関連資格を取得する
3つのステップでキャリアプランを組み立てる
空間デザイナーとしてキャリアアップ転職を実現するためには、以下の3つのステップでキャリアプランを組み立てましょう。
- ステップ1:理想の自分を描く
まず、将来的にどのような空間デザイナーになりたいかを明確にしましょう。たとえば、商業施設のデザインを手掛けたい、独立して自分のデザイン事務所をもちたいなど、具体的な目標を設定します。
- ステップ2:現状とのギャップを明らかにする
次に、現在の自分のスキルや経験と、理想とする姿との間にどのような差があるかを分析します。たとえば、大規模プロジェクトの経験が不足している、特定のデザインソフトの習熟度が低いなど、具体的な課題を洗い出しましょう。
- ステップ3:達成手段と中間目標を考える
最後に、ギャップを埋めるための具体的な行動計画を立てましょう。たとえば、「デザイン会社での実務経験を◯年積む」「◯歳でインテリアコーディネーター、◯歳で空間デザイナーの資格を取得する」などです。デザインコンテストでの実績なども視野にいれてもいいでしょう。
このようなステップを踏んで一つひとつ達成していくことで、理想の空間デザイナーに近づけます。
業務範囲以外の知識や経験も積み立てる
キャリアアップを目指す場合、ひたすら空間デザインの知識や経験を積み続ける必要があります。ですが、その過程で空間デザイン以外の知識や経験をとりいれることも重要です。たとえば、施工現場での打ち合わせ経験があれば、設計だけでなく実行面の理解も深まります。
また、マーケティングやブランディングの知識があれば、より効果的な空間提案ができるでしょう。幅広い視点をもつことで、クライアントの信頼を得やすくなり、仕事の幅やポジションアップにもつながるでしょう。
関連資格を取得する
空間デザイナーとしてキャリアアップを目指す場合、関連資格の取得が非常に効果的です。理由としては、客観的に知識やスキルを証明できる点が挙げられます。たとえば、インテリアコーディネーターやカラーコーディネーターの資格をもっていれば、住宅や店舗の内装提案に説得力が増します。
また、空間ディスプレイに関する資格があれば、商業施設での案件にも対応しやすくなるでしょう。経験に加えて資格をもつことで、転職時のアピールにも有利に働きます。
空間デザイナーでキャリアアップ転職するための資格3選
前述したように、空間デザイナーとしてキャリアアップ転職するためには資格の取得が効果的です。では具体的にどのような資格をとるべきか、主に取得すべき資格を3つピックアップしましたので、それぞれ詳しく解説します。
- インテリアコーディネーター
- カラーコーディネーター
- 空間ディスプレイデザイナー
インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは、住宅や店舗の内装計画を専門的に行うための資格です。公益社団法人インテリア産業協会が主催しており、家具や照明、カーテンなどの選定に加え、住宅構造や建材の知識も求められます。
インテリアコーディネーターを取得することで、空間全体を考慮した提案力が身に付き、デザインの幅が広がります。また、顧客との打ち合わせや提案業務でも説得力が増し、キャリアアップを目指す上で大きな武器となるでしょう。
*参考 インテリアコーディネーター
カラーコーディネーター
カラーコーディネーターは、色彩の知識や配色のスキルを証明できる資格で、東京商工会議所が試験を実施しています。スタンダードクラスとアドバンスクラスの2種類があり、色の性質や配色理論を体系的に学べるのが特徴です。
空間デザインでは色が空間の印象に大きく影響するため、配色提案の幅を広げるうえで非常に役立ちます。また、他分野でも活用できる汎用性の高さが魅力といえるでしょう。
*参考 カラーコーディネーター
空間ディスプレイデザイナー
空間ディスプレイデザイナーは、店舗や商業施設、展示会などのディスプレイ設計に関する知識を証明できる民間資格です。主催は日本デザインプランナー協会で、色彩や照明の使い方、商品の配置技術など実践的な内容が問われます。
在宅受験ができ、試験は約2か月ごとに実施されているため、挑戦しやすい資格です。とくにショップや展示空間の演出に携わりたい空間デザイナーにとっては、現場で活かせるスキルが多く、取得する価値の高い資格といえるでしょう。
*参考 空間ディスプレイデザイナー
キャリアアップするには社内と転職どちらがいいのか
キャリアアップ転職に着目して解説してきましたが、現職の社内でキャリアアップする選択肢も忘れてはいけません。では実際にキャリアアップを目指す際に、社内と転職ではどちらが目指しやすいのでしょうか。
結論としては、その方の境遇によります。ですので、社内キャリアアップがいい場合と転職キャリアアップがいい場合とでそれぞれ詳しく解説していきます。
信頼関係があり、ポジションが空いていたら社内がオススメ
社内に信頼関係があり、かつ希望する役職のポジションに空きがある場合は、社内でのキャリアアップがオススメです。すでに仕事内容を把握しており、周囲との連携も取りやすいため、環境への適応に時間をかけずにステップアップを目指せるでしょう。
ただし、役職が埋まっている場合は昇進のチャンスが限られ、タイミング次第では長期的な待機が必要になるかもしれません。社内での昇進は、環境と状況の両面を見極めた判断が求められます。
高い経験と実績が可視化できるなら転職がオススメ
今まで経験や実績を積み上げてきており、それが数字や成果物で可視化できる場合は、転職によるキャリアアップがオススメです。求人している企業は、なるべく即戦力で活躍できる人材を求めています。そのため、元々の実績を評価して高いポジションを与えられる可能性が高いことが理由として挙げられます。
社内に限界を感じる場合や、実力をより高く評価してもらいたいと考えて転職を検討することでしょう。転職によって新たなチャンスを掴むのもひとつの手です。
空間デザイナーの転職にオススメの求人サービス
空間デザイナーとして転職する際にオススメの求人サービスを3点ご紹介します。空間デザイナーが働く業界に特化したものや、キャリアアップ転職に特化したものなどをピックアップしましたので、ぜひ活用を検討してください。
マスメディアン
マスメディアンは、マーケティングやクリエイティブ分野に特化した転職エージェントです。空間デザイナー向けの求人も多数取り扱っており、たとえば、店舗や展示会のデザインを担当するポジションなどが掲載されています。
より空間デザイナーなどの職人募集に特化したマスメディアンを利用することで、希望に沿った空間デザインの仕事を見つけやすくなるでしょう。公式サイトで最新の求人情報を確認してみましょう。
*参考 マスメディアン
求人@インテリアデザイン
「求人@インテリアデザイン」は、インテリア業界に特化した求人情報サイトです。インテリアデザインや施工管理など、多岐にわたる職種の求人情報を提供しています。
サイト上では、インテリア、建築、設計、デザイナー、CAD、CG、施工管理、リフォーム、家具、照明などの分野で多数の求人が掲載されています。これにより、求職者は自身のスキルや経験に合った職種を見つけやすくなっています。
*参考 求人@インテリアデザイン
ビズリーチ
ビズリーチは、ハイクラス転職を目指す方に適した転職サイトです。年収1,000万円以上の求人が3分の1以上を占め、管理職や専門職向けの高年収求人が多数掲載されています。
登録後は、企業やヘッドハンターから直接スカウトを受け取れるため、自身で探す時間がなくとも効率的に転職活動ができる点がメリットです。 また、厳選された転職エージェントやヘッドハンターと直接やり取りができるため、希望に合った求人情報を得やすい点も魅力です。以上の点で、ビズリーチはキャリアアップ転職をサポートしてくれるでしょう。
*参考 ビズリーチ
空間デザイナーとしてさらに活躍するなら職人BASE
空間デザイナーとしてさらなる活躍を目指す方には、イベント業界に特化したマッチングアプリ「職人BASE」の活用がオススメです。「職人BASE」は、スキルをもつ職人と、スキルをもつ人材を求める企業をつなぐプラットフォームで、以下のメリットがあります。
- 案件の獲得と収入増加
「職人BASE」では、イベント業界に特化した空間デザイナー向けの案件が多く掲載されており、自身のスキルや経験に応じた仕事を見つけられます。経験を積みながらも収入の向上が期待できます。
- 企業からのスカウトと専任エージェントのサポート
無料登録後、プロフィールや経歴を充実させることで、企業からのスカウトを受けるチャンスが広がります。さらに、専任エージェントがサポートしてくれるため、転職経験がない方でも安心して利用できるでしょう。
- 正社員としてのオファーもある
案件を通じて企業側から正社員としてのオファーが来る場合もあります。現場を体験してから社員として入社できることで、入社後のギャップを減らせるメリットがあります。
以上のことから、「職人BASE」を活用することで空間デザイナーとしてのキャリアアップや収入増加を実現できるでしょう。登録は無料なため、まずは気軽に活用してみてはいかがでしょうか。
*参考 職人BASE
まとめ|転職で空間デザイナーとしてキャリアアップ
この記事では、空間デザイナーとしてキャリアアップ転職する方法を中心に、空間デザイナーの平均年収や将来性、転職に役立つ資格などを詳しく解説しました。
空間デザイナーは専門性の高い職業であるため、経験を積み、人材価値向上のため研鑽した方ほどキャリアアップ転職しやすいといえます。この記事を参考に、理想のキャリアを目指しましょう。