職人BASE

一人親方は稼げるの?業種別の年収や納めるべき税金について解説

2025年に建設業の残業時間が規制対象となるため、作業員不足が懸念されています。一人親方は残業規制の対象ではないため、大きな役割が期待されています。しかし、一人親方になろうと検討している方には、以下のような疑問を持っている方も多いでしょう。

「一人親方ってそもそも何だろう?」
「一人親方になるメリット・デメリットは何?」
「どの職種が稼げるの?」
「税金は何を納めないといけないの?」

一人親方になりたいけれど、疑問点や不安点がある方は、本記事を読んで解決しましょう。

 

一人親方とは?

 

一人親方とはどのような定義かわからない方や、労災保険に加入できるのか気になる方も多いのではないでしょうか。本章では、一人親方について以下の項目に沿って紹介します。

 

一人親方とは?個人事業主との違い

一人親方とは、主に建設業において他人を雇用せず、また他人に雇用されずに

  • 施主
  • 請負会社
  • 施工会社

などからの依頼により仕事をする職人のことです。一見、個人事業主と同じように感じますが、異なる点がいくつかあります。異なる点について以下の表にまとめます。

内容 一人親方 個人事業主
業種の制限 建設業

林業

限定なし
従業員雇用の可否 不可 可能
事業主が労災保険に加入できるか 可能 一部業種を除き不可

一人親方と個人事業主には業種や従業員、労災保険に関して異なる点があることを理解しておきましょう。

 

一人親方における労災保険の特別加入制度とは?

一人親方には、労災保険に特別加入できる制度があります。この制度における一人親方は、先ほどの一人親方とは、対象が異なるため注意が必要です。対象となるのは、以下の業種です。

  • 建設業
  • 林業
  • 貨物運送業
  • 漁業従事者
  • 医薬品の配置業
  • 産業廃棄物処理業
  • 船員
  • 柔道整復師
  • 高年齢者雇用安定法に基づいて高年齢者が行う事業
  • あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師
  • 歯科技工士

特徴としては、事業主が加入できることです。補償となるのは、業務災害、通勤災害です。給付される補償内容は、

  • 療養補償給付
  • 休業補償給付
  • 障害補償給付
  • 遺族補償給付

があります。当てはまる業種の方は、万が一のために、労災保険加入を検討しましょう。

 

一人親方のメリット・デメリットとは

 

一人親方について紹介しましたが、具体的なメリットやデメリットが気になる方も多いのではないでしょうか。本章で紹介する内容を参考に、一人親方になるかを検討しましょう。それでは順に見てみましょう。

 

一人親方のメリット

一人親方は、仕事の流れや技術を身に付けたうえでなれる職人の最上級です。一人親方のメリットとしては、以下のものが挙げられます。

  • 単価が高い
  • 単価を交渉できる
  • 仕事を選べる
  • 自由な働き方ができる
  • 経費を計上できる
  • 定年退職がない
  • 上司がいない
  • 従業員がいない

身に付けた技術を活かして現状より多く稼ぎたい方や、人間関係にとらわれることなく、ストレスフリーで仕事がしたい方にはおすすめです。働く量に応じて収入が増えることも魅力ですよね。

家賃や水道光熱費、車両費を経費として計上できるため、税金対策ができることも、メリットのひとつとして挙げられます。一人親方は、ひとりで仕事を行うことから自由度が高いといえるでしょう。

 

一人親方のデメリット

メリットが多い一人親方ですが、デメリットも存在します。具体的には、以下のものが挙げられます。

  • 収入が安定しない
  • 確定申告をしなくてはならない
  • 融資・ローン・カードの審査が通りにくい
  • 仕事を広げにくい
  • 大手と直接取引できない

一番のデメリットとしては、収入が安定しないことです。それに伴って、融資・ローン・カードの審査が通りにくくなります。車や住宅ローンなど、高額なものを買う時には、一括払いの選択肢のみになる可能性がありますので、注意が必要です。

また、大手と直接取引できず、間に別の施工会社を挟むため、仕事を広げにくい傾向にあります。人脈を確保して継続的に仕事を貰えるように、営業活動は必須となるでしょう。

技術力を身に付けることも仕事を継続して獲得するために重要なことです。独立前に身に付けた技術力をさらに磨き上げ、依頼者を満足させるものを完成させられるようにしましょう。資格を取得していると、技術力が第三者より認められている証明となるため、資格の取得もおすすめです。

 

一人親方の職種別年収を紹介

 

一人親方のメリット・デメリットについてわかったら、年収についても気になりますよね。会社員と比べると、安定した収入がないというデメリットがあるため、しっかりと把握しておく必要があります。

そこで今回は次の4つの職種について、年収を解説します。

  • 大工
  • 内装
  • 塗装
  • 足場

本章では、それぞれの職種の年収や仕事内容について解説していきます。該当職種がどれほど稼げるのか参考にしましょう。

 

大工

大工の年収は約900万円です。仕事内容は、

  • 建物の骨組みとなる柱や梁
  • 天井
  • 外壁
  • 内壁

などの下地を木材でつくることです。木材の加工と組み立てを行うため、木造建築においてなくてはならない存在といえるでしょう。

木造建築の礎をつくる仕事であり、

  • 建築大工技能士
  • 建築施工管理技士
  • 建築士

などの資格が必要となるため、一人親方として独立するのは時間がかかります。しかし、木造建築は住宅建築などに欠かせないため、安定して稼げる職種であるといえます。

*参考 大工の一人親方の平均年収は900万円 年収を上げるためにできること

 

内装工

内装工の年収は約600万円です。仕事内容は、間仕切りの壁やクロスの貼り付けを石膏ボードや木材を用いて行うことです。内装工事は新築工事のほかにも、改装工事や住宅リフォーム工事でも発生します。

人口減少で新築工事が減った際でも、内装工はその他の工事で収入を得られるため、将来にわたって安定的な収入を得られるでしょう。

比較的早く一人前になりやすい職種と言われており、一人親方として独立する職人が多い傾向です。しかし、一人親方が多く、資格も必要がないため、技術力の証明がしにくく、独立しても年収の上がり幅が少ないとされています。

*参考 一人親方の年収はどれくらい?安定した収入を得るために気を付けることは?

 

塗装工

塗装工の年収は約389万円です。仕事内容は、塗料の塗布や外壁の洗浄、塗装はがしなどが挙げられます。塗装は、装飾だけではなく、水分や紫外線から建物や道路を守るために必要不可欠です。外壁塗料の耐用年数は10年ほどのため、老朽に伴って塗り直しが行われます。

また、道路の塗装は公共事業で行われるため、景気に左右されることがありません。建設業界の中では、安定した収入を得やすい職種といえるでしょう。しかし、高所での作業が多く、体力が衰えてくる50代半ば以降は年収が下がる傾向があり、長期的に収入を得ることは困難です。

*参考 一人親方の年収はいくら? 年収1000万を目指す7つの方法も解説!

 

とび

とびの年収は約500万円です。仕事内容は、足場の組み立てや解体です。足場は、新築工事や改修工事、解体工事などのあらゆる建設現場で必要とされるため、安定して収入を得られます。

資格は必須ではありませんが、「足場の組み立て等作業主任者」や、国家検定である「とび技能士」を保有していると良いでしょう。とくに「とび技能士」は国からとびとしての能力を認められた証明となるため、仕事を増やすためにも取得することをおすすめします。

*参考 鳶職人で独立すると年収はどれくらいになる? 独立の方法や必要な資格を紹介

 

一人親方の手取りはいくら?

各職種の年収を紹介しましたが、手取りがいくらか気になりますよね。手取りは、年収(売上)から以下の項目を差し引いたものです。

  • 税金
  • 国民年金
  • 国民健康保険
  • 経費(接待交際費・地代家賃・水道光熱費・通信費・車両費)

税金の項目については、次章で紹介します。大工を例に、経費を100万円として手取り金額の算出をおこないます。シミュレーションには「個人事業主シミュレーション」を使用しました。

大工(条件:年収900万円、経費100万円、扶養家族3人)

  • 税金・・・151万3,800円
  • 国民年金・・・19万8,240円
  • 国民健康保険・・・87万円(4人加入)

手取り額は641万7,960円となります。一人親方になろうと考えている方は、シミュレーションをして手取り額を確認しましょう。

*参考 個人事業主の税金や手取りをパッと計算シミュレーション | 税金・社会保障教育

 

一人親方が納めるべき税金とは

 

最後に一人親方が納めるべき税金を紹介します。一人親方は税制上、個人事業主に該当するため、所得によっては個人事業税なども加算されることがあります。納税は国民の義務のため、ごまかしたりすることがないようにしっかり納めましょう。

 

所得税

所得税は1年間で稼いだ所得に対して課せられる税金です。「累進課税制度」が適用されており、所得が高くなるほど税率が高まるため、経費を計上するなど税金対策をしっかりと行いましょう。

 

住民税

住民税は、公共サービスの費用をまかなうための税金であり、都道府県や市区町村など、住所がある場所に支払います。道府県民税の1,500円、市町村民税の3,500円に上乗せする金額は、所得金額に応じて決定されます。標準税率は市町村税が6%、道府県民税が4%の合計10%です。

 

個人事業税

個人事業税は、公的サービスの費用の一部を負担するために、都道府県に対して支払います。一人親方かつ請負業に該当する場合は、税率5%の個人事業税が課せられます。しかし、勤務実態が別の事業主に雇用されているのに近い状態である場合は、請負業と判断されず、税率が変わる可能性があるため注意しましょう。

 

消費税

消費税は、商品の販売やサービスの提供などの取引に対して課税される税金です。一人親方の場合、課税売上が1,000万円を超えている場合、課税事業者となります。課税事業者は、取引先の代わりに消費税を国に納める必要があるため注意が必要です。

 

イベント業界での案件なら職人BASE

 

イベント業界での仕事は増加傾向にあるため、案件を取れることが多くなってきています。案件を取るためには職人BASEへの登録がおすすめです。

先ほど紹介した大工や内装工、塗装工、とびの一人親方が活躍できるお仕事があります。イベント業界での仕事を検討している方は職人BASEへの登録を検討しましょう。

*参考 職人BASE

 

まとめ|一人親方には多様な職種がある

 

一人親方には、自由に仕事ができるメリットがある一方で、収入が安定しないなどのデメリットがあります。収入を安定させるためには、資格の取得や技術力の向上が必要となり、営業活動も必要となるでしょう。

職種は多様であり、年収1,000万円超を目指せる職種があります。手取り額を上げるためには、税金対策が必須となるため、経費の計上を忘れずに行うことが大切です。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

職人BASEブログは、職人とイベント業界をつなぐ「職人BASE」が運営する、職人さんの案件獲得や企業様の人事採用に関するコンテンツをお届けするメディアです。

\ 記事をシェアする /