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サイン業界の加工職への転職は難しい?向いている人の特徴などをご紹介

看板や広告を手がけるサイン業界には、デザインや製作、加工、現場施行などさまざまな専門職が存在します。その中でも、経験がなければ細かな技術と集中力が必要となる加工職に就くことは難しいのかどうかは、気になる疑問でしょう。

この記事では、未経験でも加工職に転職できるのか、また、加工職に向いている人の特徴や転職にオススメの求人サイトなど、転職を考えている方に参考になる内容を詳しくご紹介していきます。

 

サイン業界とは

 

はじめに、加工職を含むサイン業界とはどのような業界なのか、加工職は未経験でも転職できるのかどうかなど、以下4つの点を詳しく解説していきます。

  • サイン業界の仕事内容
  • サインと看板の違い
  • サイン業界の加工職はどのような仕事か
  • サイン業界の加工職は未経験でも転職できるのか

 

サイン業界の仕事内容

サイン業界では、街頭に設置される立て看板やビルの屋上に設置される大型看板、デジタルサイネージなど、さまざまな種類の広告看板を製作します。

広告看板の具体的な仕事の流れは、以下の通りです。

  • 依頼主との打ち合わせを行い、設置場所や看板の形態について確認する
  • 設置場所の状況を調査して看板の形状を決定し、デザインをいくつか提案する
  • 決定したデザインに基づいて、規制に違反しないよう注意しながら図面を作成する
  • 作成した図面を元に工場で印刷やカッティング、加工を行う
  • 完成した看板を設置場所まで運搬し、クレーン車などを使用して取りつけを行う

このようにサイン業界では、広告看板を1から作り出し、設置まで行う一連の内容を請け負っています。企業の想いを人々に伝えるという大切な役割を担っているのです。

 

サインと看板の違い

「サイン」と「看板」は、広義の意味でどちらも同じ広告手段としてとらえられています。それが間違っているわけではありませんが、業界の中では形状の違いでわけられています。

看板は独立した盤面をもつもので、箱型看板や立て看板などが代表的です。盤面と文字が一体化しているため、屋外に設置されることが多いです。

一方、サインは切り文字など文字と背面が独立している形状を含みます。そのため店名を表示するだけでなく、トイレの案内や標識としても使われます。

広義では同じ広告をさす言葉ですが、看板とサインは形状の違いにより、用途が少々異なるのです。

*参考 看板とサインの違いとは?製作する際のポイントについても解説します

 

サイン業界の加工職はどのような仕事か

サイン業界の中の加工職は、展示会やイベント、商業施設やオフィスなどで使用される「サイン」の製作加工を担当します。シール製作というシンプルな作業から、立体切り文字などの少し高度な工程までさまざまな製作物を請け負います。

具体的な作業内容としては、プリントされた紙にフィルムをかけてラミネート加工をし、ボードに貼りつけてカッターで切ったり、レーザー加工機によるアクリル加工をしたりなどがあります。

完成したサインは注文先のイベント会場や商業施設に設置されるので、自分の行った仕事が形として見れる非常にやりがいのある仕事です。

 

未経験でもサイン業界の加工職に転職できるのか

結論として、サイン業界の加工職には未経験でも転職可能です。理由としては、専門的な資格や知識などが必要ないことと、就労後に企業の充実した教育制度を受けられることなどが挙げられます。

サイン業界の加工職として働くのにもっていたら有利な資格はありますが、取得が必須の資格はありません。現場で学び、経験を経て知識や技術を身につけることが求められています。

また、OJT(オンザジョブトレーニング)にとりくんでいる企業も多く存在します。OJTとは、経験豊富な上司や先輩と実際の現場を体験しながら学んでいく職業教育のことです。

以上の理由により、サイン業界の加工職は専門的な職業ながらも、未経験で転職することは十分可能だといえます。

 

サイン業界の加工職の年収と将来性

 

加工職に転職を考えている人にとって、転職する際にとくに気になるのは、年収とその仕事の将来性の2つではないでしょうか。それぞれを詳しく解説していきます。

 

年収

加工職だけの年収データはありませんでしたが、厚生労働省の職業提供サイトによると、サインや看板製作の収入は280万〜570万円ほどの年収となります。

未経験で入社したての頃や、まだ年齢が若い頃は職業全体の平均年収以下ですが、経験を積み重ねるごとに収入は増加する傾向にあります。加工職は技術がいるからこそ、長年積み重ねた知識と経験が収入に反映されるといえるでしょう。

*参考 看板制作/jobtag

 

将来性

サイン業界の加工職の将来性は非常に明るいといえます。理由としては、以下の点が挙げられます。

  • デジタル技術の進化
  • 省エネルギーへのとりくみ

まずは、デジタル技術の進化が挙げられます。近年では新しい形のサインや看板が増えており、とくにデジタルサイネージは、動画や画面の切り替え機能を活用して人々の注意を引きやすく、広告としての効果が高まっています。

また、環境に配慮した素材や省エネルギーのLED照明の導入も進んでおり、持続可能なとりくみをしていくことが業界全体で評価されはじめていることも挙げられます。

これらの進化に対応する知識と技術を磨いていく限り、クリエイティブなスキルを活かせる機会が増え、加工職として求められ続けられる将来が期待できるでしょう。

*参考 2023年業界動向|看板経営.com

 

転職に有利!サイン業界の加工職に向いている人の特徴

 

加工職に向いている人としての特徴をもっていると、転職でのアピールで有利に働き、実際に転職後も活躍できるでしょう。加工職に向いている人の特徴としては、以下の4点が挙げられます。

  • モノづくりが好き
  • 集中力がある
  • 手先が器用である

それぞれ詳しく解説します。

 

モノづくりが好き

手作業での製作が主なため、モノづくりが好きな人は加工職に向いているといえます。看板やサインはすべてを機械で作成するわけではなく、自分の手で形にしていくので、どんどん完成に近づく楽しさを実感できます。

また、日々異なる依頼にとりくむので、目新しさを常に感じられ、飽きることがありません。モノづくりに情熱をもち、自分の手で何かを作り上げることに喜びを感じる人にはやりがいのある仕事といえるでしょう。

 

集中力がある

加工職は製作物の細部まで丁寧に仕上げることが求められるため、集中力がある人に向いています。多くの人の前に出す商品を製作するため、デザインの細部までこだわらなければならないことはもちろん、製作ミスを避けるために高い集中力が必要です。

また、長時間同じ作業を続けることが多いので、集中力を維持できる人は効率的に仕事を進められるでしょう。

 

手先が器用である

加工職はほとんどが手作業のため、手先が器用な人にたいへん適した仕事です。ミリ単位の細かい作業が多く、正確さも求められるため、手先の器用さは非常に重要なスキルといえます。

たとえば、プリントされた紙にフィルムをかけてボードに貼りつける作業や、立体的な文字を切り抜く作業では、巧緻性が必要です。より完成度の高い製品を作るためには、手先が器用で丁寧に作業することが求められます。

 

加工職に転職した後に取得したい関連資格

 

加工職は資格がいらず未経験でも転職できるものの、その後のキャリアを考えて転職後に取得しておきたい資格は存在します。ここで、転職後に取得したい資格を2点ピックアップし、詳しく解説します。

 

広告美術仕上げ技能士

広告美術仕上げ技能士は、広告物のデザインや仕上げに関する技能を証明する国家資格です。

受験資格には実務経験が必要で、3級は半年以上、2級は2年以上の経験が求められます。1級はさらに高度な技術を証明するため、7年以上の実務経験が必要です。

しかし、職業訓練歴や学歴により必要な実務経験の期間が免除になりますので、その点は資格取得を目指す段階で確認しておきましょう。学科試験と実技試験の両方に合格することで資格を取得できます。

*参考 広告美術仕上げ技能士

 

屋外広告士

屋外広告士は、屋外広告物の製作や施工に関する専門的な知識と技術を証明する資格です。屋外広告物法および各地の条例に基づいて、適切な広告物の設置と管理を行うために必要な知識を有していると証明されます。

屋外広告士は、一般社団法人日本屋外広告業団体連合会が実施しており、学科試験と実技試験の両方があります。受験資格としては、屋外広告業に3年以上従事した実務経験が必要です。

*参考 屋外広告士試験

 

加工職に転職する際に活用したい求人サイト4選

 

ここまでサイン業界の加工職について詳しく解説しました。最後に、転職する際に活用してほしいオススメの求人サイトを4つご紹介します。

 

看板経営.com

 

「看板経営.com」はサイン業界特化型の求人サイトで、企画、営業、設計、製作、施工、デザイン、オペレーターなど、業界専門サイトならではの「ここにしかない」求人情報が掲載されていることが特徴です。

求人数が多いわけではありませんが、サイン業界に特化していることで、自分の希望求人のみを効率よく探せます。

*参考 看板経営.com

 

Indeed

 

Indeed(インディード)は、幅広い業界からの求人を集める最大級の求人検索エンジンです。サイン業界の求人も多く、デザイナーや加工職など専門性の高い職種が豊富に揃っています。

簡単なキーワード検索で地域や職種を指定して求人を探せて、希望の条件を設定すると新しい求人が登録された際に通知を受け取ることもできる、便利な求人検索エンジンサービスです。

*参考 Indeed

 

エン転職

 

エン転職は、豊富な求人数と会員数1,000万人以上を誇る日本最大級の総合求人サイトです。

エン転職の特徴は、求人企業を取材して、よい点や改善点を正直に記載し、現社員や元社員のクチコミと企業担当者のコメントを合わせて掲載するなど、求職者にわかりやすく情報を提供している点です。

中小企業はもちろん、大手企業の求人数も多いため、自分の求めている規模のサイン業界の企業をみつけられるでしょう。

*参考 エン転職

 

リクナビNEXT

 

リクナビNEXTは、日本最大級の求人情報量を誇る転職サイトです。AI技術を活用して、求職者の好みやスキルに基づいた最適な求人をオススメしてくれます。

自分に合った求人をみつけやすく、企業からのオファーやアプローチを受け取れるため、効率よく仕事探しができます。また、独自のグッドポイント診断を活用して自分の強みを明確にすることで、転職を有利に進められるでしょう。

*参考 リクナビNEXT

 

加工職に転職してスキルを磨き、イベント業界で働こう

 

加工職に転職した場合、活躍する場はサイン業界の企業だけではありません。加工職は、展示会やイベント業界で需要が非常に高くなっていることをご存知でしょうか。

展示会やイベントにおいて、加工職は案内看板や広告看板の作成、POPの切り抜き加工、ブースの展示品をより魅力的にみせるための加工を担当します。

アフターコロナの現在、展示会やイベントの開催が増えているため、加工職の技術は需要が高まってきています。展示会やイベントでの加工職に興味があり、求人を探したり案件を獲得したりしたいと考えている場合は、無料で登録できる「職人BASE」を活用しましょう。

「職人BASE」は、展示会やイベント業界で働きたい職人と、職人を求める企業のマッチングをサポートするプラットフォームです。豊富な検索項目からより自分の希望にあった求人や案件を探せて、最新情報のお知らせも届くため、働きながらでも時間をとらずに優良情報を得られます。

サービスは無料で使用できるため、「職人BASE」に登録し、希望の案件や求人を探してみましょう。

*参考 職人BASE

 

まとめ|サイン業界の加工職は未経験でも転職可!

 

サイン業界の加工職は未経験でも転職ができるのか、向いている人の特徴やオススメの求人サイトなどをご紹介しました。

専門的な技術がいるものの、現場での実戦により経験やスキルを培うことが一般的なルートのひとつのため、未経験でも多くの方が業界に足を踏み入れています。この記事を参考に、サイン業界の加工職への一歩を踏み出しましょう。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

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