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サイン業界への転職に必要な資格やスキルは?活かせる経験はある?

サイン業界の仕事は、看板や広告の作成であり、私たちの生活になくてはならない重要な役割を果たしています。街で見かけたサインをきっかけに、サイン業界に転職して、デザインに携わりたいと思っている方も多いかもしれません。

本記事では、サイン業界に転職するのに必要な資格やスキルや、前職から活かせる経験についてご紹介します。

 

サイン業界での仕事内容は?

 

日常生活で見かけるサインの主なものは看板で、情報を伝える目的で街のさまざまな場所に設置されています。サインには、店舗や企業や施設の看板だけでなく、道路標識や自動車のメーターパネル、エレベーターやトイレなどにあるピクトグラムなども含まれます。

このように考えると、サイン業界の仕事は私たちの生活に密着した非常に大切なものです。サイン制作の仕事は、大きく分けて以下の3つです。

  • 営業
  • 制作
  • 設置

ひとつずつ詳しく解説していきます。

 

営業

営業は、お店の企業の看板や広告物を制作するために、顧客からのニーズを聞き取って提案やアイデアを出す仕事です。

細かいヒアリングをして、要望にあったデザインを考えたり、素材を検討したりします。予算の見積もりや納期の調整なども営業の仕事です。どのような看板にしたらいいのか具体的なアイデアを提供し、顧客のイメージにあったものが作ることを目指します。

 

制作

看板の多くは、看板の元となる板を加工し、板に貼り付けるシートを印刷するという方法で作られています。

制作においてはまず、看板の仕様や設置する場所の確認を行います。そして、デザインにもとづいて寸法や形状を決定し、図面を作成します。その際、屋外広告物条例や建築基準法の規制に違反しないように十分な注意が必要です。

最終的には、作成した図面に従って、絵や文字を印刷したり粘着シートをカッティングしたりして看板を作っていきます。看板には、LEDライトを使用したものもあります。

 

設置

仕上がった看板の設置もサイン業界の仕事の一つです。完成した看板をトラックに積み込んで設置場所まで運搬し、クレーン車などを使って取り付けを行います。交通の障害にならないように、夜間に作業が実施されることも少なくありません。

会社によっては取り付けた看板の維持管理も設置の仕事の一部になります。電飾・電球の交換や、サインのサビや劣化のチェックなどの作業を行います。

 

サイン業界の今後の動向は?

 

 

従来は、店舗や企業の宣伝手段として文字や図案を用いた看板が多く使われていました。しかし近年では、認知度向上も見込めるデジタル広告の活用が拡大しており、サイン業界もこれに対応する変革を迫られています。

情報の更新や動画などを表示できるLEDやデジタルディスプレイを用いた看板が増えています。従来の文字や図案だけの看板よりも、視覚に強く訴えかける広告が求められているのです。

また環境への配慮が重要視されているため、サイン業界でも再生可能エネルギーの利用やリサイクル可能な素材の使用など、地球環境に配慮した取り組みも必要です。

サイン業界はデジタル技術を駆使し、デザインの革新などによって多種多様なニーズに応える存在となる必要があります。従来の方法に固執するのではなく、環境に配慮するとともに、新しいテクノロジーを積極的に取り入れていかなければならないのです。

 

サイン業界への転職には資格が必要?

 

サイン業界へ転職するのに特別な資格は必要ありません。未経験からでもはじめることが可能です。しかし、サイン業界の仕事は多岐にわたるので、これまでの仕事で身に付けた経験が活かされることも多くあります。

サインや看板に関する専門知識がなくても、元々自分が持っているスキルが活かせる機会も十分にあるでしょう。

 

サイン加工の仕事で活かせる経験とは?

 

サイン業界に転職する場合、活かせる経験は何かあるでしょうか。前職での経験が意外にも役立つこともあるかもしれません。

 

営業経験

面識のない会社や顧客を訪問し、商品を提案したという営業経験は強みになります。新しく広告を出したいという顧客に対して、いろいろなアイデアやデザインを提案することも多いからです。

 

ものづくり経験

他の会社で何か施工していたり加工したことがあるという方は、転職時に有利です。家でのDIYや趣味でのものづくりなどをアピールするポイントになります。

サイン制作では細かい作業が多いので、日頃から培ってきた手先の器用さは役に立つでしょう。

 

DTPオペレーター経験

DTPとはパソコンを使ってデータの作成、編集、加工を行い、印刷物を作ることです。看板に関する知識の有無にかかわらず、DTPオペレーターの経験はサイン業界の仕事に役立ちます。

看板と印刷物は異なりますが、看板の印刷においては、少しでも誤字や脱字があると作り直しになってしまうことから、細かなチェックが必要とされるためです。

 

サイン業界に転職するのに有利な資格とは?

 

サイン業界に転職したいと思う場合、どのような資格があると有利でしょうか。サイン業界での仕事は、冒頭でも伝えた通り、看板を制作したり設置したりする業務も含まれます。

さまざまな資格があることで、サイン業界での仕事に就けるチャンスが増えるのです。具体的にいくつかご紹介します。

 

広告美術技能士

広告美術技能士は、屋外広告やポスター、パネルなどの広告が風にさらされて、すぐに朽ちてしまわないように看板に特殊な仕上げ加工を施し、広告に耐久性を持たせる技術を有しています。

広告のセンスだけでなく、それを表現する技術を認められた人に与えられる国家資格です。

*参考 広告美術仕上げ(広告面粘着シート仕上げ作業)

 

屋外広告士

屋外広告士は、屋外広告物の制作や施工に関する総合的な知識や技術を有する人に与えられる資格です。この資格があると、屋外広告業登録に必須の業務主任者になることができます。実務経験が3年以上ないと受験できない本格的な資格です。

*参考 屋外広告士

 

電気工事士

電気工事士は、ビルや工場、店舗、住宅などの電気設備の安全を守るために、専門的な知識をもつものに与えられる国家資格です。電気工事を行うために必要な資格で、扱う電気工作物の種類により第一種と第二種に分かれています。ネオンサインなどの看板を取り付ける場合、電気工事士の資格が重要になります。

*参考 電気工事士

 

高所作業車運転者

看板設置のために高所作業車を使って作業するために、この資格が役に立ちます。高所作業車の運転は、作業の高さによって資格が異なります。

高さが10m以上の作業車を対象とする高所作業車運転技能講習を修了していることが必要です。また、高さが2m以上10m未満の作業車を対象とする高所作業車運転特別教育を修了した人に与えられます。

*参考 高所作業車運転者

 

色彩検定

看板をデザインするのに、色彩検定があると有利です。色彩検定とは、色に関する幅広い知識や技能を問う検定試験です。色に関する知識を生かして、イメージにあった看板のデザインをするのに役立つでしょう。

*参考 色彩検定

 

サイン業界の仕事に必要な資質やスキル5選

 

サイン業界で仕事をするために必要な資質やスキルはあるのでしょうか。サイン業界での仕事について考えると、求められるものが必然とわかってきます。詳しく解説していきます。

 

1)辛抱強さ

コツコツとした作業が多いので、辛抱強さは必須の資質です。サイン業界では、大型の看板だけでなく、病院のトイレなどについている看板や部屋番号の看板といった細かいパーツも製作しなければなりません。

何百枚ものシートを板に貼り付けるという作業もあるので、辛抱強く作業できることは非常に重要です。

 

2)コミュニケーションスキル

サイン業界の仕事は、顧客だけでなく営業する人や、看板を制作する人、看板を設置する人などさまざまな人との協力が欠かせません。そのため現場の仕事だけでなくコミュニケーション能力は必須です。

仕事をやり遂げるには、進捗報告やトラブル対応などを迅速に行い、メンバー内での信頼関係を構築しておくことが求められるのです。

 

3)発想力

サインの役割や目的を意識して顧客のさまざまな要望に応えるためには、発想力が重要です。

予算や納期なども考慮に入れつつ、他の人が思いつかないようなよいアイデアを生み出し、それが結果に反映されると、喜びも大きいものとなるでしょう。

 

4)情報収集スキル

サイン業界は時代のニーズに合わせて変化しています。従来の看板だけでなく今の時代にあったサインを作るにはどうしたらいいかを考え、常に情報収集することが必要です。

デジタル広告など新しいものに取り組む場合、あらゆる角度からの情報収集が欠かせません。

 

5)スケジュール管理スキル

お客様の要望や納期に合わせてサインの制作をするためには、スケジュール管理のスキルも欠かせません。突発的なトラブルに対応したりする必要もあります。

看板設置の際には天候に左右されることもあります。そのため納期にゆとりを持たせたり、臨機応変に対応できたりするために、スケジュール管理スキルが求められるのです。

 

サイン業界の仕事に向いている人の特徴

 

サイン業界の仕事に向いている人はどのような人でしょうか。多くの人とかかわる仕事なので、協調性があって、デザインやものづくりに興味がある人が向いていると言えます。それでは、具体的に解説していきます。

 

1)協調性がある

サイン業界では、複数人でチームを組んで作業を進めることが多くあります。そのため、メンバー同士で協力し、チームワークを発揮することが不可欠です。

納期内に作業を終えるために円滑なコミュニケーションを取れるなど、協調性をもっている人はサイン業界の仕事に向いています。

 

2)デザインに興味がある

サイン業界の仕事は多種多様で、設置する場所や目的に合わせて材料を選択しなければなりません。そのため、デザインに関するアイデアが豊富で、自分で考えることが好きな人が向いていると言えます。

日頃からデザインやインテリアの雑誌、街中の看板などを見て、目を肥やしておくことも大切です。

 

3)自分の手でものを作るのが好き

サイン制作では、現場ごとに取り付ける場所が異なっているため、道具や工具を準備し臨機応変に対応していかなければなりません。覚えなければならないことも多いですが、ものづくりが好きな人は興味を持って作業を進められるのではないでしょうか。

 

イベント関連でもサイン業界の案件が見つけられる!

 

サイン業界の仕事は、イベントでも必要とされています。イベント業界の企業と職人をつなぐプラットフォームである「職人BASE」には、サイン業界の案件も多く掲載されています。

LINE上で完結するサービスであるため、スマホ1台で簡単に案件を探すことができます。メッセージ通知やオススメの案件もLINEに届くので、見逃すこともありません。職人BASEへの登録は無料で気軽にできるので、案件探しに活用されてはいかがでしょうか。

*参考  職人BASE

 

まとめ|サイン業界はやりがいが大きい!自分のスキルを活かして転職を成功させよう!

 

サイン業界では、自分のアイデアやデザインを実現できるため、やりがいを感じて働くことが可能です。

クリエイティブ性だけでなく、営業やコスト管理などのビジネススキルも必要とされる仕事で、常に新しいトレンドやテクノロジーに触れられる点が魅力です。自分のスキルを活かして転職したいと考えるなら、新しいことに挑戦して成長しつづけられるでしょう。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

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