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一人親方の仕事のもらい方は?オススメのマッチングサービスも紹介

特定の業種に対して必要なスキルや経験を経て独立し、個人で現場を請け負っている一人親方ですが、どのように仕事を獲得しているのか、これから一人親方になる方や、さらに仕事がほしい一人親方としては、気になる疑問でしょう。

この記事では、一人親方の仕事のもらい方をはじめ、一人親方になるメリット・デメリット、現代の仕事のもらい方としてオススメなマッチングサービスについて、詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

 

一人親方とは?

 

一人親方とは、主に建設業界で他人を雇用せず、自身で仕事を請け負う個人事業主のことを指します。請負契約に基づき、元請け企業や施主から仕事を受注し、自らの技術を活かして働きます。

一人親方は、もともと別の親方のもとで修業を積み、技術を磨いた職人が独立して一人親方となるケースが多いです。そして職人としての信頼を築いた後、自身が誰かの親方となり、活動する人もいます。

一人親方は、手に職をつけた職人としての一つの形であり、独立した技術者としての大きな価値と、自身のみで請け負う責任も伴います。

 

一人親方として働くメリット・デメリット

 

一人親方として働くことには、メリットもデメリットも存在します。それぞれ詳しく解説していきますので、確認しましょう。

 

一人親方のメリット

一人親方として働くことには多くのメリットがあります。ここでは、主なメリットを3点ご紹介します。

  • 一仕事あたりの単価が高い
    メリットのひとつとして、雇われ職人に比べて単価が高くなる点が挙げられます。会社員は固定の役職制度の中で収入が制限されますが、一人親方は実績や信用を積み重ねることで単価を上げやすく、収入アップが期待できます。
  • 単価交渉ができる
    一人親方は自ら単価を交渉できる点も魅力です。自分のスキルや実績をアピールし、価値を認めてもらうことや、仕事を続けることで信頼を得て、単価を引き上げる交渉を優位に行えます。
  • 仕事を選べる
    雇用主や従業員がいるわけではないため、仕事を選べる自由も大きな利点です。自分で仕事量を調整し、過負荷を避けたり、好ましくない現場を避けられます。ライフスタイルに合わせて働き方を調整できる点は非常に魅力的なメリットです。

 

一人親方のデメリット

一人親方のメリットをご紹介しましたが、反対にデメリットも存在します。主なデメリットを3点ご紹介します。

  • 収入が安定しづらい
    収入が安定しづらい点が、大きなハードルといえるでしょう。繁忙期には多くの仕事を受注できるものの、閑散期には収入が大幅に減ることもあります。経済状況に左右されるため、突然の仕事の減少に備えて貯蓄を心がけることが重要です。
  • 確定申告などの事務作業が発生する
    雇われの時と違い、確定申告を自分で行わなければならないのもデメリットといえるでしょう。会社員であれば会社が代行してくれる納税手続きも、一人親方の場合は所得や経費、控除を計算して申告する必要があります。
    事務作業に時間が取られ、依頼を受けられなくなることを防ぐためにも、確定申告ソフトや税理士の活用がオススメです。
  • 融資やローンが通りにくくなる
    個人事業主が頭を抱える問題のひとつでもある、融資やローン、クレジットカードの審査が通りにくくなる点もデメリットです。一人親方は収入の安定性が保証されていないため、金融機関の審査で不利になる場合があります。

 

一人親方として成功するには

 

雇われの身から一人親方となったからには、誰もが個人として成功したい思いがあるでしょう。ここで、一人親方として成功するために意識して取り組んでほしい4つのポイントをご紹介します。

 

仕事の単価をあげる

一人親方として成功するために、仕事の単価を下げすぎず、なるべく上げることを意識しましょう。低単価で多く請け負うよりも、高単価で厳選し、スケジュールに余裕をつくっておくことが次の利益の高い仕事を請け負うためにも必要だからです。

そのためにも、技術力や営業力に加え、接客力の向上は常に欠かせません。技術だけではなく、いかに仕事仲間として信頼してもらえるかが単価をあげる鍵となります。

また、作業着や道具の整頓といった第一印象をよくする工夫も必要です。結果的には技術力や経験などが信頼の鍵にはなりますが、初対面での信頼ポイントはやはり見た目です。日頃からキチンとしておくことで、第一印象からプラスではじめられるでしょう。

 

資格を取得する

一人親方としての信頼性を高める方法のひとつとして、資格を取得することが挙げられます。資格はまだ自身のことを詳しく知らない相手に対し、知識や技術力が証明でき、新規の施主や元請けからの評価も向上します。

たとえば、取得しておくといい資格として、建築大工技能士や建築施工管理技士などが挙げられ、幅広い案件に対応するための大きな武器となるでしょう。

業界内での信頼を築き、多くの案件を安定的に獲得するためにも、資格取得を計画的に進めていきましょう。

 

営業・交渉スキルなどを身につける

一人親方として安定的な収入を得るためには、技術力や経験と同じくらい営業や交渉スキルが欠かせません。自分自身で新規の仕事を開拓し、単価を交渉する力があれば、よりいい条件で仕事を請け負える可能性が高まるためです。

たとえば、案件ごとの条件や報酬を交渉する際には、相手に納得してもらう説明力が重要となります。営業や交渉に自信がない場合は、ビジネス本を読んだり、セミナーや研修に参加したりして、基礎的なスキルを身につけましょう。

こうした努力で得られた営業・交渉スキルが、一人親方としての成功への大きな武器となります。

 

仕事を切らさないよう営業活動を続ける

一人親方として成功するためには、仕事を切らさないことが重要であり、計画的な営業活動とスケジュール管理が大切です。

依頼が減ると収入が途切れ、資金や精神的な余裕を失い、仕事の質にも影響するリスクが高まります。そのため、常に新しい仕事を探す姿勢をもち続け、現場の合間にも営業活動を怠らないことが必要です。

また、進行状況に応じて柔軟に調整し、空き時間を極力つくらないスケジュール管理能力を高めることも忘れないようにしましょう。

*参考 一人親方は、厳しい!この業界で成功する8つのポイントとは?

 

一人親方の仕事のもらい方や取り方

一人親方がどのように仕事をもらっているのかを知ることで、自分がまだ試したことのない方法にチャレンジできるキッカケとなります。ここで、一人親方の仕事のもらい方として主な5点を詳しく解説します。

 

元請け企業に営業をする

一般的な方法として、元請け企業に営業をし、直接仕事を獲得する方法が挙げられます。

営業方法としては、主に電話でアプローチするテレアポや、企業のホームページ等の問い合わせから直接連絡する方法が挙げられます。飛び込みで営業して自身を知ってもらうことも大切ですが、現代では時間や労力を無駄にしない方法が主流です。

営業の際は、話す内容やアピールポイントはしっかり整理し、簡潔にスキルや経験を知ってもらう工夫をしましょう。たとえば、わかりやすい経歴書を作成したり、施工事例を作成したりするとよいでしょう。

その時に仕事が取れずとも、営業した企業に知ってもらうことが大切です。臆さずどんどん営業することが大切です。

 

知人や取引先から紹介してもらう

知人や取引先からの紹介は、一人親方にとって有力な仕事の獲得方法です。紹介は信頼を伴うため、新規営業よりも仕事を得やすい特徴があるためです。

たとえば、仕事を頻繁にもらう元請けや、現場で一緒に仕事をする他の業種の職人などがとくに紹介してもらいやすいでしょう。紹介してもらうのを待つのではなく、積極的に紹介のアプローチをすることも大切です。

これまで築いてきた人脈を活用し、タイミングを逃さず紹介をしてもらう姿勢を欠かさないようにしましょう。

 

異業種交流会に参加する

一人親方が新たな仕事を得るためにも、異業種交流会に参加することがオススメされる方法です。

商工会議所や業界団体が主催するイベントには、建設会社の経営者や管理職が参加することがあります。そこで名刺を渡し、自分の得意分野や実績を簡潔に伝えることで、仕事につながる可能性が高まるでしょう。

また、交流会で生まれた縁からプライベートな誘いを受けた場合も、予定や事情がない限り積極的に応じ、顔や人となりを覚えてもらうことも大切です。こうした関係を築くことで、信頼を得て仕事を依頼されるチャンスが広がります。

 

HPやSNSなどWebで集客をする

一人親方にとって効率的な仕事獲得手段の一つとして、Web集客も挙げられます。インターネットが普及した現代において、欠かせないPR方法です。

たとえば、自分のスキルや実績を紹介するホームページや、過去の実例を紹介するSNSなどが有効な方法です。検索エンジン経由で潜在的な顧客にアプローチできたり、自分の作業風景や仕上がり写真から手軽に多くの人に認知してもらえたりします。

インターネットやSNSを活用した継続的な発信が、これからつながる潜在顧客とつながりをつくる架け橋となるでしょう。

 

マッチングサービスを利用する

一人親方が仕事を探すうえで非常に便利なツールとして今注目されているのが、マッチングサービスです。

マッチングサービスは、仕事を求める職人と職人を必要とする元請け企業をインターネット上でつなげる仕組みです。登録するだけで、全国各地の案件を閲覧できるため、従来の人脈頼みや直接営業と比較して効率的に仕事をみつけられるでしょう。

さらに、サービスを通じて元請け企業の条件を事前に確認できるため、相性のいい案件を選べます。

*参考 一人親方の仕事のもらい方7選! 受注のコツや注意点も紹介

 

一人親方の仕事探しにオススメ!マッチングサービスとは

 

前章でもご紹介しましたが、一人親方の仕事探しにはマッチングサービスが注目されています。そこで、マッチングサービスとはどのような内容なのか、数あるマッチングサービスの中からどのような基準で選べばいいのかを具体的に解説します。

 

マッチングサービスとは

職人が利用するマッチングサービスとは、自分に合った仕事を探している職人と、仕事を依頼したい業者をマッチングさせるシステムです。

これまで企業側が職人を探す場合、紹介や人脈に頼ることが一般的でした。しかしマッチングサービスでは、ほしい人材を的確に、インターネットを通じて探せるため非常に効率的です。

また、職人としても直接営業に行ったり、紹介依頼をしてまわったりする手間が省けるうえに、お互いが求める情報を記載したうえでマッチングするため、意見の食い違いがないなどのメリットがあります。

このように、企業にとっても職人にとってもメリットの大きい、非常に便利なサービスといえます。

 

マッチングサービスの選び方

マッチングサービスを選ぶポイントとして、主に利用料金や相手に対する信頼性が可視化されているかどうか、そして専門のサポート体制が整っているかを基準にするといいでしょう。

  • 利用料金

まず利用料金ですが、サービスには無料のものから月額料金が必要なものまで幅広く存在します。提供される機能やサポート内容は料金によって異なるため、自身の予算と必要な機能を照らし合わせて選ぶことが大切です。

  • 信頼性の可視化

次に信頼性の可視化ですが、マッチングサービスの中には、登録時に個人情報の登録と審査があるサービスがあります。利用者の本人確認が行われるため、信頼性の高い取引が期待できます。

  • エージェントのサポート体制

最後にサポート体制ですが、マッチングサービスの中には、業界に特化した専門のエージェントがサポートしてくれるサービスがあります。そのため、はじめて利用する方でも、うまくマッチングできる可能性が高まります。

安心して利用するためにも、料金と審査の有無、サポート体制などを確認し、自分に合ったサービスを選びましょう。

 

一人親方にオススメのマッチングサイト3選

マッチングサービスについて詳しくみてきましたが、次に気になるのが、数あるサービスを展開するサイトの中からどれを利用するべきかでしょう。

ここで、一人親方にオススメのマッチングサービスを展開しているサイトを3点、ご紹介します。

 

助太刀

 

「助太刀」は、20万社以上の企業や職人が利用する大手マッチングサイトです。スマートフォンアプリを通じて、外出中や作業中でも簡単に仕事を探せることが強みです。

サービス内容としては、メッセージの一斉送信やPDFファイルの送受信機能があり、案件受注後の連絡もスムーズに行えます。また、案件探しから情報共有まで一括管理できる利便性があり、多くの職人から支持されているサービスです。

*参考 助太刀

 

ビーバーズフリーランス

 

「ビーバーズフリーランス」は建設業界に特化したマッチングサービスです。専任のキャリアエージェントが面談を通じて希望条件をヒアリングし、最適な案件を提案してくれることが特徴です。

企業との面談時にはエージェントが同席し、交渉やサポートを行ってくれるため、はじめての方でも安心して使用できます。さらに、案件受注後もアフターフォローが充実しており、条件交渉がスムーズに進むことが、利用する大きなメリットです。

*参考 ビーバーズフリーランス

 

請負市場

 

「請負市場」は、建設業界の職人と企業をつなぐマッチングサービスです。登録企業は3万社以上あり、中には今すぐ人手が必要な事業者もいるため、早期のマッチングができます。

土木工事や塗装、設備工事など多岐にわたるカテゴリーを揃えており、ニーズに合った案件をみつけやすい点が魅力です。

また、評価制度が採用されているため、過去の実績や評価を積み上げれば、リピートで信頼できるパートナー企業ができる可能性も非常に高いことが魅力でしょう。

*参考 請負市場

 

一人親方の仕事探しなら「職人BASE」

 

マッチングサイトを3点ご紹介してきました。どのマッチングサイトも一人親方が案件をみつけやすい建築に特化していますが、実は今展示会・イベント業界でも建築技術のある一人親方が求められていることをご存知でしょうか。

もしも展示会・イベント業界で建築の経験やスキルを活かした案件を受注したい場合、展示会・イベント業界に特化したマッチングプラットフォームの「職人BASE」がオススメです。

「職人BASE」は展示会やイベント業界に特化した案件が揃っており、大工や施工管理などの建築系をはじめ、空間デザイナーやグラフィックデザイナーなどのデザイン関連、動画編集や音響オペレーターなどの技術関連など、業種は多岐にわたります。

また、利用者は自身に合った案件に応募するだけでなく、プロフィールを充実させることで企業からスカウトを受けられる仕組みもあります。

さらに、専任のエージェントが転職サポートを提供しており、案件終了後に社員雇用の可能性もある点が魅力です。「職人BASE」を活用して、展示会・イベント業界で自身のスキルを最大限に発揮できる案件を探しましょう。

*参考 職人BASE

 

まとめ|仕事のもらい方を学び一人親方として成功しよう

 

この記事では、一人親方の仕事のもらい方や案件獲得方法としてオススメなマッチングサービスについての概要、オススメのマッチングサービスを展開しているサイトをご紹介しました。

さまざまな仕事のもらい方やその方法を知り、実践することで、案件を絶やさず有効的に仕事をみつけられるでしょう。

この記事を読んで知った知識が、新たな案件受注のキッカケとなりましたら幸いです。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

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