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空間デザイナーになりたい人の就職先は?なり方や役立つ資格など解説

内外装のデザインやインテリアの企画・設計など、空間デザイナーの知識やスキルは、さまざまな業界で活躍できることをご存知でしょうか。これから目指している方にとっては将来のキャリアプランの組み立てに、現職で働いている方にとってはキャリアアップの選択肢として役立つので、知っておいて損はありません。

そこでこの記事では、空間デザイナーの就職先を中心に、就職や転職に役立つ資格などを詳しく解説します。

 

空間デザイナーとは

 

​空間デザイナーは、商業施設や住宅、公共施設などの内装や外装、照明、インテリアの企画・設計する専門職です。​新築だけではなく、既存建物の空間をアレンジすることもあります。

デザインといっても​単に見た目の美しさやかわいさなど直感的なものだけを追求するのではなく、利用者の使いやすさや快適さを考慮し、動線や機能性にも配慮した設計が求められます。​また、屋内外を問わず、イベントスペースやホテルのロビー、ショーウィンドウなど、多岐にわたる空間の演出を手掛けることも特徴です。

 

空間デザイナーの主な仕事内容

 

空間デザイナーの主な仕事内容は業界にもよりますが、主に以下の5つのステップで進行します。

  1. クライアントとの打ち合わせ
    まずクライアントから依頼を受け、予算やイメージ、完成時期などの情報を打ち合わせします。​この際、建物全体のコンセプトや利用者の特性などを丁寧にヒアリングし、認識のズレが起こらないよう注意が必要です。
  2. デザイン案の作成
    ヒアリング内容を基に、具体的なデザイン案を作成します。​CGパースや模型を用いてクライアントに提案し、フィードバックを受けたら必要に応じて修正を行い、最終的なデザインを確定させたのち、最終見積もりの提出を行います。
  3. 施工業者の選定
    デザインが決定したら必要な施工業者を選定します。​デザインを忠実に再現できる​技術力や信頼性が高い業者の選定と、それを予算内で収めることが求められます。
  4. 施工現場の進行・品質管理
    施工がはじまったら定期的に現場を訪れ、進捗状況や品質を確認します。​設計図と異なる点があれば、適宜指示を出して修正を依頼することも業務のひとつです。
  5. クライアントへの引き渡し
    全ての施工が完了したら、最終確認を行い、クライアントへの引き渡しです。​この際、デザイン意図や使用方法などを説明し、満足してもらえるよう努めます。

以上の工程を通じて、空間デザイナーは利用者にとって快適で魅力的な環境を提供することが主な仕事内容です。

*参考 空間デザイナーになるには

 

空間デザイナーの主な就職先

 

空間デザイナーはあらゆる業界からその知識やスキルが求められます。ここで、主な就職先を5点ピックアップしましたので、それぞれ詳しくみていきましょう。

  • 不動産会社
  • 住宅会社
  • 店舗設計会社
  • 家具制作会社
  • イベント関連会社

 

不動産会社

​不動産会社での空間デザイナーの役割は、物件の魅力を高め、顧客に訴求することです。​具体的には、モデルルームの内装設計やリノベーション提案、商業施設のデザイン監修などを担当します。

また、顧客のニーズを的確に反映した空間を創出するため、デザインスキルだけでなくコミュニケーション能力も求められます。​不動産業界での空間デザイナーは、物件の魅力を最大限に引き出す重要な存在といえるでしょう。

 

住宅会社

​住宅会社では、空間デザイナーとして新築やリフォームの際に、顧客の要望を反映した内装デザインを提案することが主な業務です。​具体的には、間取りに合わせた色彩計画や照明配置、家具の選定などを行い、快適で機能的な住空間を提案します。

​また、設計士や施工業者と連携し、施工が計画通り進むよう調整することも求められるでしょう。​住宅会社での空間デザイナーは、顧客の理想を形にする重要な役割を担っています。

 

店舗設計会社

店舗設計会社は、商業施設や飲食店、アパレルショップなどの内装を専門に手がける企業です。空間デザイナーとして働く場合、ブランドイメージやターゲット層に合った空間を設計することが求められます。

レイアウトや照明、素材選びに加え、導線計画まで関与するため、実践的なスキルや経験を磨くには最適な環境です。クライアントとの打ち合わせや施工管理にも携われることが多く、完成までの一連の流れに関われる点も魅力でしょう。

 

家具制作会社

​家具制作会社での空間デザイナーの業務は、家具のデザインと配置を通じて、魅力的な空間を提案することです。​具体的には、テーブルや椅子、収納家具などのデザインを手掛け、素材や色、形状を選定します。​さらに、これらの家具を空間内で最適に配置し、全体の雰囲気や機能性を向上させることも求められるでしょう。

​家具制作会社では、家具のデザインや製造工程だけでなく、建築家や施工業者と連携し、間取りや空間の取り方、使用する素材などを提案することにも関われるため、非常にやりがいのある業種です。​家具制作会社での経験は、空間デザインのスキルを高める絶好の機会となるでしょう。

 

イベント関連会社

空間デザイナーの主な就職先として、イベント関連会社も挙げられます。​イベント関連会社では、展示会やプロモーションイベントなど、多岐にわたるプロジェクトで空間デザインの専門知識が求められています。

たとえば、プロモーションも兼ねた展示会では、展示される商品がより魅力的に見せられるような空間デザインにすることが求められるでしょう。また、ブライダルや企画イベントなどでは、コンセプトに沿ったイメージの空間デザインをすることが求められます。​イベント関連会社は、空間デザイナーとしてのスキル向上やキャリア形成に最適な業種です。

 

空間デザイナーになるための主な方法

 

空間デザイナーとなるための方法は、主に以下の2点です。それぞれ詳しく解説していきます。

  • デザイナー関連の学校を卒業する
  • 未経験可の求人に応募する

 

デザイナー関連の学校を卒業する

空間デザイナーを目指すには、デザイン系の大学や専門学校で学ぶのが一般的です。専門の講師から学ぶことで、独学よりも広い範囲で知識を身につけられます。

大学では建築学科や環境デザイン学科で、美術や設計の基礎から空間づくりまで幅広く学べます。専門学校では「空間デザイン学科」など実践的なカリキュラムが多く、短期間で現場に必要なスキルを身につけたい人に向いているでしょう。また、夜間や通信制の学校もあるため、働きながら学ぶこともできます。

 

未経験可の求人に応募する

空間デザイナーになる方法として、未経験可の求人に応募する方法もあります。実務経験がなくても、アシスタント業務からはじめられる求人が多数あるため、現場で学びながらスキルを身につけられることが特徴です。

とくに小規模な設計事務所やインテリア系の会社では人物重視の採用も多く、意欲やポートフォリオが評価されるケースもあります。求人を探す際は「未経験歓迎」「アシスタント可」などのキーワードで絞り込み、成長できる職場を選びましょう。

 

空間デザイナーの就職やキャリアアップに役立つ資格

 

空間デザイナーとして就職する場合に役立つのが、関連資格です。未経験からの就職はもちろん、キャリアアップ転職にも役立つため、取得しておいて損はないでしょう。主な資格を4つご紹介します。

  • インテリアコーディネーター
  • 空間ディスプレイデザイナー認定試験
  • カラーコーディネーター検定試験
  • インテリアプランナー

 

インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、住宅や店舗の内装に関わる提案や設計に役立つ資格です。公益社団法人インテリア産業協会が主催しており、色彩や素材、家具の知識、住宅構造まで幅広い分野を学んだ証明となります。

インテリアコーディネーターを取得することで、空間デザイナーとして働くうえで説得力のある提案を行うための基礎力が身につくでしょう。とくに屋内空間に関する仕事に就きたい人にはオススメです。実務未経験でも受けられる資格なので、チャレンジしてみましょう。

*参考 インテリアコーディネーター

 

空間ディスプレイデザイナー認定試験

空間ディスプレイデザイナー認定試験は、JDP日本デザインプランナー協会が主催する資格です。商品を効果的に見せるための陳列技術や、照明・色彩の知識が証明できます。

試験は在宅で受けられ、実務経験がなくてもチャレンジできます。空間を使った表現力を高めたい空間デザイナーにとって、現場での提案力向上にもつながる実践的な資格といえるでしょう。

*参考 空間ディスプレイデザイナー

 

カラーコーディネーター検定試験

カラーコーディネーター検定試験は、東京商工会議所が実施する色彩の知識を証明する資格です。スタンダードとアドバンスの2段階があり、色の特徴や組み合わせ方、視覚への影響などを学べます。

空間デザインでは、色彩によって空間の印象が大きく変わるため、色の理論を理解しておくことが重要です。住宅や商業施設の内装提案を行う際にも役立つため、空間デザイナーにとって実践的なスキルとなるでしょう。

*参考 カラーコーディネーター

 

インテリアプランナー

インテリアプランナーは、公益財団法人建築技術教育普及センターが実施する資格で、内装設計の専門知識を証明できます。試験ではインテリア設計だけでなく、建築構造や設備に関する内容も含まれるため、建築士との連携が必要な場面で役立ちます。

空間デザイナーとしてより高度な設計に関わりたい場合、この資格をもっていることで信頼性が増し、仕事の幅も広がるでしょう。実務経験を重ねながら取得を目指すのがオススメです。

*参考 インテリアプランナー

 

空間デザイナーで就職するなら職人BASEを活用しよう

 

空間デザイナーとして就職や転職を目指すなら、「職人BASE」の活用がオススメです。「職人BASE」は、イベント業界で活躍できる空間デザイナーのスキルをもった職人と、その職人を求めるイベント関連企業をつなぐマッチングプラットフォームです。主な特徴は以下の3点になります。

  • 正社員としてオファーがある
    掲載されている案件などを通じて、企業側から正社員としてオファーを受けられます。実際の現場を経験してから入社できるため、ミスマッチを防ぎやすいのがメリットです。
  • スキルに合った案件を受注できる
    「職人BASE」はイベント業界を中心に、空間デザイナー向けの仕事が多く掲載されています。自分のスキルや経験に合った案件を選べるので、実績を積みながら収入アップが目指せるでしょう。
  • プロフィールを通じて企業からスカウトがくる
    自分の経歴やプロフィールを充実させておけば、企業から直接スカウトされる可能性もあります。

以上の点が特徴です。登録は無料なので、まずは気軽に試してみましょう。

*参考 職人BASE

 

まとめ|空間デザイナーは多くの就職先で求められている

 

この記事では、空間デザイナーの就職先を中心に、就職や転職に役立つ資格などを詳しく解説しました。空間デザイナーは、コンセプトやイメージと合わせて空間をデザインする専門性の高い職種のため、あらゆる業界で求められています。

多くの就職先が選択できるため、自身の目指すキャリアプランをたて、空間デザイナーとして活躍しましょう。

この記事を編集した人

職人BASE ライター

職人BASE 編集部

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