展示会と聞くと、どのようなイメージを浮かべるでしょうか。企業が商品を展示するイベントと思う方が多いかもしれませんが、実は大きな意義と役割を持つ、重要な産業であることはご存知でしょうか。
この記事では、展示会産業について詳しく解説し、どのような意義があり、どのような業界が展示会を牽引しているかをご説明します。
また、盛り上がりを見せる展示会において、どのような職種の方が展示会やイベント業界で求められているかも合わせて、詳しく解説していきます。
目次
展示会産業とは
アフターコロナの現在、展示会産業は活気を取り戻しはじめ、展示会やイベントの開催が増えています。今後さらに展示会産業は需要を取り戻し、さまざまな業界が参入してくるでしょう。ここでは、展示会産業の全容と、展示会が開催される意義も合わせて詳しくご説明していきます。
展示会とは何か
展示会は、単に「商品を展示する場」ではなく、出展者と来場者が直接交流し、ビジネスの機会が創出される重要なプラットフォームです。展示会では、企業が新製品の発表や既存製品の紹介を行い、来場者へのプレゼンを通じた新規顧客の開拓が主な目的です。
展示会は、見本市やトレードショーとも呼ばれ、各業界の最新動向や技術革新を一堂に展示する場としても機能します。出展者は自社のブースを設け、製品やサービスを陳列し、来場者に対して直接アピールします。これにより、実際の製品を見て触れられるため、オンラインやカタログでは伝わりにくい魅力を伝えることが可能となるのです。
また、展示会はビジネスネットワーキングの場としても重要で、出展者同士の情報交換や業界内のコラボレーションのきっかけとなることも多いので、出展者としてはビジネスの展開を広げる重要な場となっています。
*参考 展示会産業とは
展示会と展覧会の違い
展示会と展覧会は、目的と構造が大きく異なります。展覧会は主に文化的、教育的な目的を持ち、芸術作品や歴史的なアイテムを一般に公開し、鑑賞や学習のための場を提供するものです。
これに対し、展示会は商業的な目的に重点を置き、企業や業界が自社の製品やサービスを展示しビジネスの機会を追求することと、消費者がまだ認知していなかった商品に出会う場となります。
展示会は、特定の業界や市場に特化していることが多く、参加する企業や来場者はその分野に関心を持つ
- 専門家
- 消費者
- ビジネス関係者
が中心です。
展示会では、
- 製品のデモンストレーション
- 新技術の紹介
- 業界の最新トレンドの共有
が行われます。一方で、展覧会は一般大衆を対象とし、教育的価値や芸術的鑑賞が目的です。
このように、展示会と展覧会は、それぞれが異なる目的と対象を持ち、社会において異なる役割を果たしています。
展示会が開催される意義
展示会の開催には、さまざまな意義があります。
出展者にとっては「新しい市場への進出、既存市場での地位の強化、競合との差別化を図る」自社ビジネスの訴求機会です。製品やサービスを直接紹介し、来場者との対話を通じて即時のフィードバックを得られるため、マーケティング戦略の調整や製品開発の方向性を見極めるのにも役立ちます。
さらに、展示会は「業界内の最新トレンドや革新的な技術を披露する場」として機能します。業界の発展に貢献し、新たなビジネスの機会を創出することも可能です。出展者間のネットワーキングも、新しいパートナーシップの構築や共同プロジェクトの開始のきっかけとなり得るでしょう。
また、展示会は「地域経済にも大きな影響」を与えます。大規模な展示会は、
- 展示会の会場や宿泊施設
- 飲食店
- 交通機関
など地域のさまざまなビジネスに利益をもたらし、地域経済の活性化に寄与します。さらに、地域企業が参加することで、地元ブランドの価値を高める効果もあるでしょう。
展示会では、
- ビジネス活性とマーケティングの場
- 最新トレンドの公開の場
- 地域社会活性の場
として、その意義を果たしています。展示会は単なるイベントを超えた、ビジネスと社会にとって不可欠な存在なのです。
*参考 展示会産業とは
展示会を開催している業界
展示会の全容と意義を知ったところで、展示会を開催している主な業界はどのようなところがあるのかを詳しく解説します。
IT業界
IT業界における展示会は、最新の技術革新や製品を紹介する重要な場です。
- ソフトウェア
- ハードウェア
- クラウドサービス
- 最新アプリ
などのトレンドが披露され、業界のリーダーや技術者たちが一堂に会します。
展示会は、
- 新しい技術のデモンストレーション
- 業界の専門家によるセミナー
- ネットワーキングの機会
などを提供し、IT業界の発展と社会への浸透に大きく貢献しています。
自動車業界
自動車業界の展示会は、
- 新型車の発表
- 最新の自動運転技術
- エコや安全装置搭載の車両
など、自動車の未来を形作る重要な場です。展示会には
- 自動車メーカー
- 部品サプライヤー
- 技術開発者
が集まり、新しいビジネスの機会を探る場となっています。
また、環境への影響や持続可能性に関する展示会も行われます。自動車業界だけに限らず、コラボレーションの機会を伺っている他業界の専門家も集まる重要な場です。
アパレル業界
アパレル業界の展示会は、ブランドや商品を卸売業者に紹介し、次のシーズンの商品を展示して商談を行うビジネスイベントです。主な目的は、
- 新コレクションのPR
- ブランド認知の拡大
- 新規顧客獲得
- 商談機会の創出
です。
展示会は、ブランドのプレス(広報・宣伝)担当者が中心となり、商品を魅力的に見せるために工夫を凝らした展示を行います。また、ファッションショーと異なり、展示会では実際にこれから売られる商品が中心になるため、顧客との商談が行われることが特徴です。
展示会は、アパレル業界においてブランドの認知度を高め、新規顧客を獲得するための重要な役割を果たしています。
ゲーム業界
ゲーム業界の展示会は、エンターテインメントと技術の融合の最前線を示す舞台です。展示会では、
- 最新のゲームタイトル
- 革新的なゲーム技術
- ゲーム開発の新しいトレンド
が紹介されます。
- 開発者
- 出版社
- ゲーム愛好家
が一堂に会し、新作ゲームのデモンストレーションを体験し、業界の最新動向について発表します。
また、ゲーム業界の展示会は業界関係者だけでなく、一般のゲームファンにとっても最新のゲームや技術を体験し、その魅力を直接感じられる貴重な機会となるでしょう。
多様な職種が展示会設営などに求められている
展示会を開催する場合、開催する業界の人だけでは会場設営や展示会を成功に導くことはできません。多くの場合は多様な業種の職人が集まり、設営や運営までを共同で行います。ここでは、展示会やイベント業界で求められている業種の一部を詳しくご紹介します。
大工
展示会では、ブースや展示スペースの設計と構築が重要です。設計を行うのはデザイナー、そしてそれを形にするのが、大工の仕事となります。大工は、設計図に基づいて工場でブースを再現し、現場で再現したブースを組み立ていきます。
どれだけ設計図が良くても、それを再現できなければ、素敵なブースは作れません。そのため、大工は精密な作業が求められ、展示会の第一印象を左右する重要な役割を担っています。
展示会のテーマやブランドイメージに合わせたブースは、来場者の注目を集め、出展者のメッセージを効果的に伝えるために不可欠なため、大工や内装工の高いスキルが必要です。
電気工事士
展示会では、
- 照明
- 音響設備
- 映像機器
などの電気設備が広く使用されます。電気工事士はこれらの設備の
- 設置
- 接続
- 保守
を担当し、展示会がスムーズに運営されるように技術を活用します。
電気工事士の技術と経験は、展示品を適切に照らし出し興味をもたせたり、プレゼンテーションやデモンストレーションを効果的にサポートするために不可欠です。そのため、電気工事士の専門的なスキルは、展示会の成功において重要な要素となります。
音響・映像オペレーター
音響・映像オペレーターは、展示会でのプレゼンテーションやデモンストレーションを技術的にサポートします。音響設備の操作、映像コンテンツの再生と管理を担当し、来場者に対して鮮明でインパクトのある視聴体験を提供できるよう、技術を活用します。
この職種は、技術的な知識とともに、イベントの流れを理解し、柔軟に対応できる能力が求められる専門性の高い職種といえるでしょう。
カメラマン
カメラマンは、展示会の様子を記録し、イベントのハイライトを捉える役割を果たします。撮影した写真やビデオは、
- マーケティング資料
- ウェブサイト
- ソーシャルメディア
などで使用されたり、中継としてスクリーンに流し、現場の臨場感を伝えるために活用されます。
カメラマンはイベントの雰囲気を的確に捉え、出展者の製品やサービスを魅力的に見せるための技術やセンスが必要です。
通訳
国際的な展示会では、多言語に対応できる通訳が不可欠です。通訳は、出展者と来場者間のコミュニケーションの橋渡しをし、言語の障壁を乗り越えることでビジネスの機会を広げます。
通訳は
- プレゼンテーション
- 商談
- 技術説明
など、さまざまな場面で活躍し、海外進出の機会をつくったり、異なる文化や言語背景を持つ人々を展示品や情報でつなぐ重要な役割を担っています。
展示会・イベント業界の仕事をしてみよう
前述したように、展示会やイベント業界では多様なスキルが求められています。さらに案件を獲得したい方や自分のスキルを活用して稼ぎたいと考えている方は、展示会・イベント業界の仕事をターゲットにして案件獲得を狙ってみるのはいかがでしょうか。
その際は、展示会・イベント業界の仕事を効率的に獲得するツールとして今注目されている「職人BASE」の使用をオススメします。職人BASEは、イベント業界の企業と職人をつなぐプラットフォームです。職人が自分に合った案件を見つけ、発注企業と直接話し合い、受注ができます。
プロフィールから過去の経歴を見た企業からスカウトを受けることもあるので、新規の取引先の獲得と長期的な関係をダブルで築くことも可能です。
登録は無料ですので、気軽に登録できる「職人BASE」をうまく活用し、案件獲得を目指しましょう。
*参考 職人BASE
まとめ|展示会は産業発展の場
展示会はあらゆる業界が産業を発展させる場、そしてこれからの流行や常識が生まれ、広く公表される場として今後も活躍していくでしょう。
展示会やイベント業界はさらに盛り上がりを見せ、そこで必要な職人の技術が求められてきます。この記事を最後まで読まれたあなたも、今後展示会やイベント業界の進出を検討してみるのはいかがでしょうか。